H.15.3.6/ 日本経済新聞/17面
会社研究・東電(下)「優先順位下がる株主」について
記事中にある、昨年11月の中間決算アナリスト説明会において、当社勝俣社長が、
- 「これまでも株主が一番大切だとは申しあげてこなかったし、今でも考えていない」
- 「自分たちも大変な思いをしているのだから、特別な合理化策を追加する考えはない」
と、株主や投資家の皆さまを軽視するような発言を行った事実はありません。
○アナリスト説明会における勝俣社長発言の正しい内容はつぎのとおりです。
(現状、ライアビリティの順位づけはどうなっているのか。60円配当を維持することが株主のライアビリティを果たしうる唯一の点と理解してよいか、とのご質問に対して)
- 「株主が唯一絶対だとは考えていない。ステークホルダーには消費者もいれば、従業員、立地地域、株主もおり、従来からお話しているとおりプロフィット・シェアリングの考えに基づいて考えていきたい。年間60円配当は株主に対して最低限の義務である。今、会社が置かれている状況を正常に戻すことが第一ステップであり、これも株主へのアカウンタビリティと考えている。」
(原子力問題の影響の負担増をカバーするために、人件費を含めたその他費用のコストダウン方策について教えてほしい、とのご質問に対して)
- 「コストダウンについては、人件費を含め以前より継続して実施している。今一番やらなければならないことは、電力需給の安定である。原子力問題への対応や、台風21号に伴う鉄塔倒壊事故で茨城県内の5,000基の鉄塔を点検するなど、社員が非常に緊張感をもって業務に従事しているなかで、経営者として、原子力問題があったからといって、一時的な人件費削減などをする考えはない。繰り返しになるが、今一番大事なことは消費者のご理解をいただくために、電力供給の安定に全力を挙げることである。原子力を再稼働して、需給の安定を図り、収支の改善を行える体制を整えることが重要である。」
以上