「クレーン船接触に伴う,275kV江東線1,2号の設備損傷ならびに江東変電所ほか供給支障事故報告書」ならびに「電気関係事故報告」の提出について
平成18年8月24日
東京電力株式会社
当社は、平成18年8月14日に発生したクレーン船※1接触に伴う停電事故について、同日、経済産業省原子力安全・保安院より「早急な完全復旧」、「徹底的な原因究明」、「原因究明に応じた必要な再発防止策」の指示を受け、「クレーン船接触に伴う,275kV江東線1,2号の設備損傷ならびに江東変電所ほか供給支障事故報告書」ならびに「電気関係事故報告」をとりまとめ、本日、経済産業省原子力安全・保安院に提出いたしましたのでお知らせいたします。
なお、このたびの停電について詳細に検証を行った結果、以下の事実を確認いたしました。
- 平成18年8月14日午前7時38分頃に、東京都江戸川区南葛西と千葉県浦安市の間を流れる旧江戸川を横断する当社特別高圧送電線「江東線」(27万5千ボルト)にクレーン船が接触しました。
- これにより同線が損傷し、送電が停止したことにより東京都心部、神奈川県横浜市北部、川崎市西部、千葉県市川市、浦安市の一部で約121万7千軒の停電※2が発生しました。その後、順次送電を再開しておりましたが、午前7時58分、一部の地域に供給を継続※3していた品川火力発電所が、朝の需要の伸びにともない供給力とのバランスが崩れたため自動的に停止し、約17万4千軒の停電が発生しました。(合計約139万1千軒の停電※4)
- その後順次送電を再開し、59分後の午前8時37分には、すべての変電所が復旧し、送電を再開いたしました。
この時点で、お客さまの停電軒数は、合計約139万1千軒のうち約137万6千軒が解消し、停電軒数は残り約1万5千軒まで減少※5いたしました。 - 上記約1万5千軒の停電については、クレーン船の送電線への接触をきっかけとして、当社の配電用電力設備の不具合※6等による停電が発生したものです。これらの不具合を解消した結果、停電軒数は、午前10時44分までに約200軒となり、事故発生から4時間42分後の午後0時20分に停電が解消いたしました。
今回の停電では、クレーン船接触という第三者過失が原因ではあるものの、お客さまをはじめ広く社会の皆さまにご不便やご迷惑をお掛けしたことを、深くお詫び申しあげます。
当社は、日頃よりお客さまへ安定した電気の供給を心がけておりますが、今後とも停電事故の防止に努めるとともに、災害時における更なる迅速な復旧活動に向けて、より一層の努力をしてまいります。
以 上
- ※1.クレーン船
三国屋建設株式会社保有。 - ※2.約121万7千軒の停電
- 東京都心部:約80万軒
- 横浜市北部、川崎市西部:約22万軒
- 市川市、浦安市の一部:約19.7万軒
- ※3.一部の地域に供給を継続
事故発生後、中央区、江東区、品川区、目黒区、渋谷区の各行政区の一部に品川火力が供給を継続し、停電範囲の低減に寄与。 - ※4.約139万1千軒の停電
- 東京都心部:約97.4万軒
- 横浜市北部、川崎市西部:約22万軒
- 市川市、浦安市の一部:約19.7万軒
- ※5.約1万5千軒まで減少
- 午前8時37分時点の停電概要
軒 数:約1万5千軒
エリア:江東区、新宿区、品川区、渋谷区、港区、世田谷区、江戸川区、中央区、大田区、浦安市 ※各行政区の一部 - 午前10時44分時点の停電概要
軒 数:約200軒
エリア:中央区、大田区、浦安市 ※各行政区の一部
- 午前8時37分時点の停電概要
- ※6.配電用電力設備の不具合
主として、機器の損傷または設定不良により、配電線(配電用変電所からお客さままでの系統)の開閉器を制御する機能が働かなくなったもの。
(参考)平成18年8月14日にお知らせした内容
平成18年8月14日午前7時38分頃に、東京都江戸川区南葛西と千葉県浦安市の間を流れる旧江戸川を横断する当社特別高圧送電線「江東線」(27万5千ボルト)にクレーン船が接触しました。
これにより、同線が損傷し、送電が停止したことにより東京都心部、神奈川県横浜市北部、川崎市西部、千葉県市川市、浦安市の一部などで合計約139.1万軒が停電いたしました。
ただちに復旧に努めた結果、午前9時55分時点で、高圧受電のお客さま2軒を残し、全軒が復旧しております。高圧受電のお客さま2軒につきましても午前10時44分に停電を解消いたしました。
【添付資料】