不適合管理委員会報告情報（平成20年3月17日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成２０年３月１７日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成20年3月17日（月）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

区分３　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	その他	平成２０年３月１４日午後４時１０分頃、脱水装置建物内（非管理区域）において、発電所港湾内から取り除いた土砂の脱水作業を行っていた協力企業作業員が、誤って脱水装置の突起部に左手親指をぶつけて負傷した。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　このため、同日午後４時３０分頃、業務車で病院へ搬送した。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　診察の結果、「左母指切創」と診断され、１週間の通院加療となった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　当該作業員に放射性物質による汚染はない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　調査結果、当該作業員は脱水装置の突起部への専用工具の掛け方が浅かったために、専用工具が外れてしまい、突起部に指をぶつけたことがわかった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　対策として、脱水装置の突起部から専用工具の外れを防止するため、突起部の掛かり部分をフック式にし、また手の保護用カバーを取り付け、手が直接、脱水装置の突起部にぶつからないないようにすることとした。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　なお、本事例を協力企業作業員に周知し注意喚起を行う。	A	・３月17日公表済　(PDF161KB)

その他　：　９　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	2号機	タービン建屋作業用分電盤漏電しゃ断器（ＥＬＢ）点検時、当該分電盤内一次側電源母線導体の一部に溶融痕が認められたため、当該導体部を交換。	D
2	3号機	設備監視時、「ＰＳＶＲ（電力系統電圧制御装置）軽故障」警報が発生し、即復帰する事象が確認されたため、当該ＰＳＶＲを点検。	D
3	3号機	設備監視時、タービン建屋凝縮水移送ポンプ（Ｂ）反カップリング側グランド部よりグランド水の漏えい（約150cc）が確認されたため、当該水を汚染検査（汚染なし）後、拭き取り除去、当該グランド部を補修。	D
4	4号機	第６給水加熱器（Ａ）加熱側水位計器元弁（高圧、低圧）点検による耐圧試験時、同水位計器元弁にシートリークが認められたため、当該元弁を補修。	D
5	4号機	タービン建屋凍結及び凝結防止分電盤内漏電しゃ断器（ＥＬＢ）の定格動作時間確認試験時、同ＥＬＢ（８台）の動作時間に判定値外れが認められたため、当該ＥＬＢを交換。	D
6	4号機	原子炉給水ポンプ駆動用タービン（Ｂ）油ブースタポンプ用電動機点検時、電動機口出し線の素線に断線及び電源側ケーブル端末部に不良（絶縁用被覆を剥き過ぎ）が認められたため、当該不良個所を補修。	D
7	4号機	原子炉冷却材浄化系ろ過脱塩器（Ａ）一次出入口弁用電磁弁点検時、同弁用電磁弁排気口から空気の漏えいが認められたため、当該電磁弁を補修。	D
8	4号機	原子炉冷却材浄化系ろ過脱塩器（Ｂ）プリコート二次出口弁点検時、同弁駆動用シリンダーから空気の漏えいが認められたため、当該シリンダーを補修。	D
9	4号機	原子炉建屋６階でジェットポンプ構成部品の取替作業終了に伴う片付け作業において、使用済燃料プール内にチャンネルボックスの剥離片１個（約３cm×約２cm）が発見されたため、当該剥離片を回収。＊チャンネルボックス：原子炉冷却材流路の確保、制御棒のガイド、燃料棒の固定と保護を目的に燃料集合体を覆っている四角状の筒。	Ａ	・区分２（平成20年３月15日：異物らしきもの）・その後、剥離片と判明したため、「その他不適合」扱いとした。・３月17日公表済　(PDF141KB)

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　
＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３