不適合管理委員会報告情報（平成19年11月20日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年１１月２０日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年11月20日（火）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１７　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	残留熱除去系ポンプ（Ａ）吐出圧力スイッチ点検において、同圧力スイッチの接点及び復帰動作時にチャタリング（接点跳動）が認められたため、当該圧力スイッチを交換。	D
2	1号機	５００kV開閉所富岡線１号の計器点検において、無効電力変換器点検時、同変換器精度に判定値外れが認められたため、対応検討。	D
3	1号機	ドライウェル冷却系送風機（Ｅ）電動機点検において、カップリング部ファン軸内径寸法に判定値外れが認められたため、対応検討。	D
4	1号機	ドライウェル冷却系送風機（Ｅ）電動機点検において、同電動機負荷側軸受ケース内径寸法及び軸受嵌め合い部外径寸法に判定値外れが認められたため、対応検討。	D
5	1号機	５００kV開閉所点検において、同開閉所内に水溜り３箇所（3箇所：計約750cc程度）を発見した。確認したところ、同開閉所天井部からの雨漏れが考えられることから、調査及び対応検討。	D
6	1号機	所内電源設備６．９kVメタクラ（高圧閉鎖配電盤）1A-1：キュービクルNo.7B母線連絡（1SA-1）真空遮断器点検において、同遮断器手動開閉時に異音（金属こすれ音）が認められたため、当該遮断器を点検。	D
7	1号機	主復水器（Ａ、Ｃ）フラッシュボックス点検において、当該フラッシュボックス保護板取付ボルトの座金に浸食及びガタツキが認められたため、当該浸食部を補修。	D
8	1号機	復水系肉厚測定対象配管の罫書き確認時、当該配管の一部に傷が認められたため、対応検討。	D
9	1号機	タービン補機冷却水ポンプ（Ｂ）電動機点検において、同電動機固定子楔に１６本の緩み楔、１１本の許容緩み楔が認められたため、当該緩み楔を打替及び許容緩み楔を補修。	D
10	1号機	５００kV１号母線断路器電動化及び機器点検において、機器停止時（安全処置時）、同母線保護継電器の高速後備保護継電器（ＨＢＢＲ）への起動信号用結線の未接続が判明したため、対応検討。（＊HBBR：母線に過電流が流れた場合、本来開くべき遮断器が開かなかった時に、バックアップとして当該遮断器を開き母線を保護する継電器）	B
11	2号機	換気系排気筒入口放射線モニタ採取ラックサンプルポンプ（Ｂ）点検時、同ポンプ内部に錆が認められたため、当該サンプルポンプを点検。	D
12	2号機	設備パトロールにおいて、主発電機水素ガス冷却装置用水素ボンベ（Ａ）ラックNo．10出口弁グランド部より、微少の水素ガス漏れが認められたため、当該弁グランド部を増締め。	D
13	2号機	設備パトロールにおいて、タービン潤滑油系油清浄機の油面確認時、同油清浄機上蓋を開けたところ、上蓋のパッキンが剥がれたため、当該パッキンを交換。	D
14	3号機	設備パトロールにおいて、屋外トレンチ内加熱蒸気及び戻り系配管ドレン弁にシートリーク（３滴/秒）が認められたため、当該弁を点検。	D
15	3号機	設備監視において、「残留熱除去系（ＲＨＲ）機器室/熱交換器室雰囲気温度」警報が発生したため、確認したところ、各所機器設置区域周囲温度記録計のＣＨ．９（ＲＨＲ機器設定区域周囲温度）に指示値不良（オーバースケール）が認められたため、対応検討。	D
16	4号機	タービン建屋高電導度廃液サンプポンプ（Ｆ）用電動機点検において、同電動機負荷・反負荷側軸受嵌め合い部外径寸法に判定値外れが認められたため、対応検討。	D
17	1.2号廃棄物処理設備	使用済樹脂系原子炉冷却材浄化系（ＣＵＷ）沈降分離槽（Ｃ）において、「原子炉冷却材浄化系沈降分離槽（Ｃ）スラッジ液位高」警報が発生した。確認したところ、同沈降分離槽の液位を上昇させる操作を実施していないにも係わらず、当該液位が上昇したため、スラッジ液位計を点検。	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３