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平成19年度 不適合管理委員会報告情報(平成19年11月2日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成19年11月2日(金)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 該当なし

   区分 2 : 該当なし

   区分 3 : 1 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1.2号廃棄物
処理設備
 1.2号機廃棄物処理建屋地下1階の洗濯廃液収集タンク(A・B)室において、平成19年11月1日午前10時30分頃、床に水が溜まっていることを当社社員が確認した。
漏れた水の量は約5,700リットルで、放射能は検出されなかった。
なお、漏れた水は当該タンク(A・B)室(堰)にとどまっており、同日、仮設ポンプを使って回収を行なうとともに、拭き取りにより清掃を実施した。
その後、水の漏えいが止まっていることを確認した。
今後、原因について詳細に調査する。
これによる外部への放射能の影響はない。
A 11月2日公表済
 (PDF108KB)

   その他 : 19 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1号機 補機冷却海水系海水ポンプ(B)電動機点検において、同電動機固定子巻線のワニス表面に亀裂が認められたため、当該亀裂部を、補修。 D  
2 1号機 原子炉保護系電源装置(駆動用電動機・発電機セット)(A)試運転時、同装置駆動用電動機起動直後に熱動継電器が動作し、当該駆動用電動機が停止してしまうため、当該熱動継電器を交換。 C  
3 1号機 第1給水加熱器(B)伝熱管の渦流探傷検査において、伝熱管2本の残肉率に判定値外れが認められたため、当該伝熱管に閉止栓を取付。 D  
4 1号機 換気空調系タービン建屋排風機(A)点検において、同排風機中間シャフトカップリング側及びファン側キー溝の幅に判定値外れが認められたため、当該キーを交換。 D  
5 1号機 所内電源設備480Vモーターコントロールセンター(閉鎖配電盤)1C-1-8点検によるユニット(3B)への仮設電源布設作業時、当該ユニット(3B)を「切」にしたことから、換気系排気筒入口放射線モニタのサンプルポンプが停止し、「換気系排気筒モニタサンプル流量異常」警報が発生したため、ユニット(3B)に仮設電源給電後、当該サンプルポンプを復旧、対応検討。なお、サンプルポンプ停止前・起動後モニタ指示値に変化なし) C  
6 2号機 循環水系配管外面電気防食装置点検において、同電気防食装置警報表示灯用端子カバーに破損が認められたため、当該カバーを交換。 D  
7 2号機 取水設備トラベリングスクリーン用電動機(E)点検において、同電動機回転子軸の負荷・反負荷側軸受嵌め合い部及び軸端部外径寸法に判定値外れが認められたため、当該嵌め合い部を補修。 D  
8 2号機 原子炉停止中の日常点検表データ採取時、漏えい検出系主蒸気配管トンネル室漏えい検出温度記録計(換気出入口温度差)(D)の指示値が、他漏えい検出温度記録計(A~C)の指示値に比較して低いことから、当該漏えい検出器(D)を点検。 C  
9 3号機 3、4号機炉心性能計算機の制御棒照射量計算の評価式において、当該制御棒の評価式を改良する際に誤ったプログラムを入力したため、オフライン計算機で再評価を行い安全性に問題のないことを確認、対応検討。 A  
10 3号機 設備監視において、抽気系湿分分離器ドレンタンク(A)水位計水位表示位置に、現在の水位より高め表示が認められたため、対応検討。 D  
11 3号機 換気空調系原子炉建屋付属棟制御棒駆動水ポンプ空調機室において、同室空調機の凝縮水がファンネルから溢水(約340cc)したことから、汚染検査(汚染なし)し、当該水を除去した。確認したところ排水不良(排水配管がヘドロ等により閉塞)が認められたため、当該ファンネル及び排水配管を清掃。  D  
12 3号機 主復水器連続洗浄装置(B系)において、ボール回収率の低下が認められため、当該連続洗浄装置を調査及び点検。 D  
13 3号機 設備パトロール時、試料採取系復水ろ過装置出口(採取点:SP.8)採取流量において、流量変動があり流量調整頻度が多いことから、当該流量調節弁を点検。 D  
14 3号機 非常用ディーゼル発電設備(A)軽油タンク防油堤内において、雨水排水の排出ができないため、当該排水配管を清掃。 D  
15 3号機 非常用ディーゼル発電設備(B)燃料移送ポンプ(B)メカニカルシール部より軽油の漏えい(1滴/3~5分)が認められたため、対応検討。 D  
16 4号機 原子炉建屋大物搬出入口における物品搬出のための汚染確認測定において、踏板1枚に汚染(表面汚染密度26Bq/cm2)が確認されたため、汚染した踏板を養生、仮置き及び対応検討。 D  
17 4号機 設備パトロールにおいて、計装用圧縮空気系除湿装置除湿塔(C)上部フランジ部より空気の微少漏えいが認められたため、当該フランジ部を点検。 D  
18 4号機 補機冷却海水系の原子炉補機冷却系第2中間ループ熱交換器(B)渦流フィルターブロー弁において、当該ブロー弁の開閉表示用リミットスイッチに動作不良(開閉表示ランプ両点灯)が認められたため、当該リミットスイッチを点検。 D  
19 補助ボイラー 設備パトロールにおいて、補助ボイラ蒸気溜(B)スチームドレントラップボンネツト部よリ微量の蒸気漏えいが認められたため、当該スチームトラップを補修。 D  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 事象
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた事象
 ・運転監視の強化が必要な事象
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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