不適合管理委員会報告情報（平成19年10月24日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年１０月２４日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年10月24日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１７　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	プラントバイタル静止型無停電電源装置（１Ａ）の電流計単体試験時、同電流計精度に判定値外れが認められたため、当該電流計を交換。	D
2	1号機	電動機駆動原子炉給水ポンプ（Ａ）「吸込圧力低」圧力スイッチの点検時、同圧力スイッチテスト弁にシートリークが認められたため、当該テスト弁を交換。	D
3	1号機	原子炉隔離時冷却系冷却ポンプ吐出圧力スイッチ点検時、「吐出圧力高」圧力スイッチの動作値にバラツキが認められたため、対応検討。	D
4	1号機	原子炉給水ポンプ駆動用タービン（Ａ）低圧蒸気加減弁点検時、同加減弁３台（第１～３弁）の弁棒ブッシュ溶接部にブローホール及びピンホールが認められたため、当該溶接部を補修。	D
5	1号機	非常用補機冷却系（Ｂ）系の試運転時、同系統の水張り、空気抜き操作終了後、同系冷却水ポンプ（Ｂ）を起動した。この時、同系統のサージタンク（Ｂ）のオーバーフローラインに水が流れファンネルから漏水(約８リットル）したため、試運転を中止し、汚染検査（汚染なし）後、除去、及び対応検討。	C
6	1号機	原子炉隔離時冷却系冷却ポンプ駆動用タービン排気逆止弁の浸透探傷検査において、指示模様に判定値外れが認められたため、当該弁棒を交換。	D
7	1号機	循環水ポンプ（Ａ、Ｂ）の点検において、同ポンプ（Ｂ）スリーブ２番、３番の軸受部間隙（スリーブと軸受との間隙）寸法に判定値外れが確認された。又、ポンプ（Ａ）スリーブ２番、３番についても、今後、判定値外れが考えられるため、当該スリーブを加工及び軸受ゴムを張替え。	D
8	1号機	制御棒駆動水圧系水圧制御ユニットスクラム出口弁点検において、同弁１台（制御棒座標：22-39）の弁体に打痕傷が認められたため、当該弁を交換。	D
9	1号機	主タービン点検の低圧タービン（Ｃ）ノズルダイアフラム発電機側第１３段翼上半部目視点検において、同翼ラジアルストリップ嵌め合い部廻りに浸食が認められたため、当該浸食箇所を補修。	D
10	1号機	主タービン点検の低圧タービン（Ｂ）ノズルダイアフラム発電機側第１３段翼上半部目視点検において、同翼ラジアルストリップ嵌め合い部廻りに浸食が認められたため、当該浸食箇所を補修。	D
11	1号機	主復水器連続洗浄装置貝分離器排出弁（Ａ～Ｆ）６台の点検において、弁体、弁棒嵌め合い部、及び弁フランジ部に腐食、減肉が認められたため、弁フランジ部を補修、及び弁体、弁棒を交換。	D
12	1号機	主タービン点検の低圧タービン（Ｃ）ノズルダイアフラム発電機側第１２段翼下半部目視点検において、同翼ラジアルストリップ嵌め合い部廻りに浸食が認められたため、当該浸食箇所を補修。	D
13	1号機	タービン補機冷却系海水熱交換器海水側出口配管点検において、同配管内面ポリエチレンライニングにピンホール（67箇所）及びふくれ（10箇所）、ふくれのピンホール（24箇所）が確認された。又、同配管内面ゴムライニングにピンホール（1箇所）及びふくれ（337箇所）、ふくれのピンホール（23箇所）が認められたため、当該ゴムライニングを張替え、ピンホール及びふくれ箇所を補修。	D
14	1号機	補機冷却系防食剤注入ポンプ（Ｂ）定例試験準備において、同系防食剤タンク（Ｂ）レベルゲージ下部シール部より水の滲みが認められたため、当該レベルゲージを点検。	D
15	3号機	非常用ディーゼル発電設備（Ａ）系給気ファン（Ｂ）電動機点検において、同電動機負荷側軸受ケース内径寸法に判定値外れが認められたため、当該軸受ケースを補修。	D
16	3号機	非常用ディーゼル発電設備（Ａ）系給気ファン（Ｂ）点検において、同ファン軸嵌め合い部内径寸法に判定値外れが認められたため、当該嵌め合い部を補修。	D
17	3号機	設備監視において、原子炉建屋外気差圧計４台（北、南、西、東側）に指示値不良（バラツキ）が認められたため、当該差圧計を点検。	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３