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平成19年度 不適合管理委員会報告情報(平成19年10月16日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成19年10月16日(火)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 該当なし

   区分 2 : 該当なし

   区分 3 : 該当なし

   その他 : 21 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1号機 原子炉給水ポンプ(A)タービングランドシール蒸気入口弁(電動弁)駆動部点検において、同弁駆動部リミットスイッチロータに破損(亀裂)が認められたため、当該リミットスイッチを交換。 D  
2 1号機 原子炉給水ポンプ(B)タービン低圧蒸気止め弁シート前・後ドレン弁(電動弁)駆動部点検において、同弁駆動部リミットスイッチ調整ギアに動作不良(固着)が認められたため、当該駆動部を点検。 D  
3 1号機 電気油圧式制御装置循環ポンプ電動機点検において、同電動機負荷・反負荷側軸受ケース内径寸法に判定値外れが認められたため、当該軸受ケースを補修。 D  
4 1号機 高圧炉心スプレイ系試験1次調節弁点検において、同弁のケージにクラック(亀裂)が認められたため、当該ケージを交換。 D  
5 1号機 主タービンの低圧タービン(B)内部車室上半部浸透探傷検査において、同車室上半部に円形状指示模様及び線状指示模様が認められたため、当該指示模様部を補修。 D  
6 1号機 主タービン蒸気加減弁(#1弁)の浸透探傷検査において、同加減弁の弁シート面に線状指示模様が認められたため、対応検討。 D  
7 1号機 所内用圧縮空気系空気圧縮機(A)点検において、同圧縮機低圧段ピストンブルリング(サポートリング)に磨耗が認められたため、当該ブルリングを交換。 D  
8 1号機 残留熱除去冷却海水ポンプ(D)用電動機点検において、同電動機回転子バーにゆるみ(不良:中央部8本、要注意:端部16本、中央部45本)が認められたため、対応検討。 D  
9 1号機 復水浄化系復水ろ過装置(D、E、F塔)出入口弁(電動弁)駆動部点検において、当該出入口弁駆動部6台のステムナットに磨耗が認められたため、当該ステムナットを交換。 D  
10 1号機 所内電源設備480Vパワーセンター(閉鎖配電盤)1D-1点検において、同制御回路端子台カバー用爪(3箇所)に破損が認められたため、当該端子台を交換。 D  
11 1号機 設備パトロールにおいて、タービン建屋2階蒸化器室入口ダクト(換気空調系)上部の加熱蒸気系配管壁貫通部の保護材(鉛毛)が外れて落下し、当該ダクトに引っ掛っていることが確認されたため、当該保護材を復旧。 D  
12 1号機 定期事業者検査「第19回燃料取扱装置機能検査」において、同検査の検査成績書に添付した「不適合管理リスト」の紛失が確認されたため、当該管理リストを捜索、対応検討。 C  
13 2号機 設備パトロールにおいて、プロセス放射線モニタ系主排気筒放射線モニタ(シンチレーション)試料採取装置(B)配管ヒーターの温度制御用温度スイッチに不良(温度が低い)が考えられるため、当該温度スイッチを点検。 D  
14 3号機 停止中(待機中)の非常用ガス処理装置(B)系入口流量計ディスプレイ画面において、流量指示値が表示されたため、調査及び対応検討。  D  
15 4号機 取水設備バー回転式スクリーン及びトラベリングスクリーン(B)用電動機点検において、同電動機回転子負荷側軸端部測定寸法に判定値外れが認められたため、当該軸端部を補修。 D  
16 4号機 取水設備トラベリングスクリーン(B)用電動機点検において、同電動機冷却ファンカバーに腐食(錆)及び貫通穴が認められたため、当該ファンカバーを交換。 D  
17 4号機 タービン駆動原子炉給水ポンプ(B)室空調機ファン定例切替(B→A)において、停止した空調機ファン(B)の逆流防止ダンパーに動作不良(固着)が認められたため、当該逆流防止ダンパーを点検。 D  
18 1.2号廃棄物
処理設備
使用済樹脂系原子炉冷却材浄化系(CUW)沈降分離槽(C)において、「原子炉冷却材浄化系沈降分離槽(C)スラッジ液位高」表示が発生したため、確認したところ、同沈降分離槽の液位を上昇させる操作を実施していないことから、当該スラッジ液位計を点検。 D  
19 3.4号廃棄物
処理設備
使用済樹脂系復水ろ過装置(A)母管廃液入口弁点検において、同弁駆動部とシャフト連結部のピンに折損が認められたため、当該ピンを交換。 D  
20 その他 一次水処理装置前処理設備のパルセータ(A)点検において、同パルセータ内部配管フランジボルト及びU(ユ-)ボルトに腐食が認められたため、当該フランジボルト及びUボルトを交換。 D  
21 その他 一次水処理装置排水設備急速反応槽点検において、同急速反応槽流入配管先端部に腐食(ゴムライニングに割れ)が認められたため、当該流入配管を交換。 D  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 事象
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた事象
 ・運転監視の強化が必要な事象
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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