不適合管理委員会報告情報（平成19年10月3日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年１０月３日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年10月3日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

区分３　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	その他	平成１９年１０月２日午後２時２０分頃、物揚場（非管理区域）において、２号機の定期検査で使用した資材（鋼材）の積み込み作業中に、協力企業作業員が資材に右手の薬指をはさまれて負傷した。このため、同日午後２時３０分頃、業務車で病院に搬送した。診察の結果、「右環指末節挫滅創及び末節骨粉砕骨折」と診断され、通院加療することになった。なお、当該作業員に放射性物質による汚染はない。調査の結果、当該作業員はクレーンで吊り上げた資材を運搬用トラックの荷台に積み込んだ際に、両手で当該資材を誘導・支持していたが、ずれた枕木（台木）の位置を直すために左手を離してしまったため、当該資材のバランスが崩れ、既にトラックの荷台に積んであった他の資材とぶつかり、当該資材がずれたことにより右手の薬指をはさまれたことがわかった。対策として、以下のことを実施する。・資材の誘導・支持を行う際は、資材の動きに十分注意を払い作業を行う。また、枕木の位置を直す等、作業を中断する場合は、吊り荷が静止し安全であることを確認する。・資材の移動の際には、はさまれる可能性のある位置に手を置かないことを徹底し、周知する。・合図者は、資材の誘導・支持を行う作業員の安全についても十分留意する。・本事例について、協力企業に周知し再発防止をはかる。	A	・10月3日公表済　（PDF157KB）

その他　：　１１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	開閉所直流１２５V蓄電池容量試験時、充電切替（浮動→均等充電）操作を誤ったことから、警報（「６６ＫＶ開閉所充電器故障」）が発生し当該充電器が停止したため、対応検討。	C
2	1号機	主蒸気隔離弁漏えい試験装置健全性確認において、主蒸気ドレン内側および外側隔離弁にシートリークが認められたため、当該内側並びに外側隔離弁を点検。	D
3	1号機	コントロール建屋地下１階ケーブルトレイ点検において、トレイカバーボルトおよびトレイカバーに脱落、また、トレイカバー取付穴、ケーブル整線並びに貫通部に不良箇所が認められたため、当該カバーボルト、カバーを取付けおよび不良箇所を手直し。	D
4	1号機	タービン建屋中地下１階ケーブルトレイ点検において、トレイカバーボルトに脱落および貫通部に不良箇所が認められたため、当該トレイカバーボルトを取付並びに不良箇所を手直し。	D
5	1号機	主タービン蒸気加減弁４台（No．１、２、３、４）点検時、同弁３台（No．１、３、４）のスプリングハウジングガイドローラー枠板の磨耗深さに判定値外れがが認められたため、当該ガイドローラを交換。	D
6	1号機	補機冷却海水系海水ポンプ吐出側ドレン・ベント配管の板金材および保温材に不良箇所（割れ・潰れ等）が認められたため、当該板金材および保温材を交換。	D
7	2号機	定期事業者検査「第１７回給水ポンプ分解検査」において、同検査要領書の手順の一部に誤記が認められたため、当該検査用要領書に誤記訂正・正誤表を添付。	D
8	3号機	活性炭式希ガスホールドアップ装置建屋換気空調系排気ファン（Ａ）電動機点検において、負荷側軸受ケース内径寸法に判定値外れが認められたため、当該軸受ケースを補修。	D
9	3号機	主復水器連続洗浄装置において、貝分離器（Ａ１）排出弁に動作不良（排出工程開始時全開にならなかった）が確認されたため、当該排出弁を点検。	D
10	補助ボイラー	設備監視において、「補助ボイラ給水タンクＡ液位高」表示が発生し、その後「非放射性ドレン系サンプ液位高／低」表示が発生したことから、調査したところ、ボイラー棟地下２階のファンネルからの水の漏えい（約４０リットル）が確認されたため、当該水を汚染検査（汚染なし）後、水溜りを清掃、調査及び対応検討。	D
11	その他	定期事業者検査「原子炉冷却材浄化系設備検査」準備作業において、同検査要領書および成績書の一部に誤記が認められたため、当該検査用要領書に誤記訂正・正誤表を添付。	C

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３