不適合管理委員会報告情報（平成19年9月19日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年９月１９日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年9月19日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１５　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	2号機	復水器ボール捕集器サンプにおいて、「復水器ボール捕集器ピット水位高／低」の表示が発生したため現場を確認したところ、当該捕集器サンプ水位検出リミットスイッチ２個（サンプポンプ起動停止用・水位警報用）に動作不良が考えられるたため、当該リミットスイッチを点検。	D
2	2号機	気体廃棄物処理系活性炭式希ガスホールドアップ塔入口露点温度記録計において、同温度記録計指示値に上昇傾向が確認されたことから、当該温度計検出器に動作不良が考えられるため、露点温度計検出器を点検。	D
3	2号機	設備監視において、「プロセス放射線モニタ異常」の表示が発生したことから、現場を調査したところ、「グランド蒸気復水器放射線モニタ気水分離器ドレン水位高」表示を確認した。当該放射線モニタ気水分離器のドレン配管内に空気溜まりが考えられるため、調査及び対応検討。	D
4	2号機	設備監視において、加熱蒸気系起動・停止用蒸気式空気抽出器駆動蒸気圧力指示値に高目傾向が確認されたことから、当該空気抽出器駆動用蒸気供給圧力調節弁の圧力設定を調整。	D
5	2号機	循環水ポンプ（Ａ）潤滑水電磁弁定例試験（開閉試験）において、同潤滑水電磁弁の「開」動作確認後、「閉」操作を行ったところ、同電磁弁が閉まっているにも係わらず、表示灯の両点灯（赤、緑表示灯点灯）が認められたため、当該電磁弁を点検。	D
6	2号機	原子炉冷却材浄化系ろ過脱塩器入口導電率記録計の指示値において、手分析値と当該記録計指示値に差異が認められたことから、記録計を点検。	D
7	2号機	設備監視において、試料採取系主復水器（Ｂ１）出口導電率記録計の指示値に高目安定傾向が確認された。同導電率の水質手分析を実施したところ、水質に異常は認められなかったことから、当該導電率記録計の指示値不良が考えられるため、導電率記録計を点検。	D
8	2号機	定期安全管理審査「換気空調系機能検査（その１）」において、タービン建屋オペレーティングフロア給気風量測定値に判定値外れが認められたため、同換気空調系給気ファンボリュームダンパーによる風量調整を行ない、当該検査を再開。	C
9	3号機	海水熱交換器建屋換気空調系給気温度計の点検において、給気温度制御器出力値にハンチングが確認されたことから、当該給気温度制御器の動作不良が考えられるため、給気温度制御器を点検。	D
10	3号機	タービン潤滑油系主タービン主油タンクおよび原子炉給水ポンプ駆動用タービン（Ａ）（Ｂ）油タンクへの油流入量調整時、同各油タンクの中央操作室制御盤油面計指示値と現場側油面計指示値とに差異が認められたため、調査及び対応検討。	D
11	3号機	設備パトロールにおいて、タービン建屋加熱蒸気・戻り系凝縮水移送ポンプ（Ｂ）反負荷側グランド水受け容器よりグランド水の溢水（約2.33リットル）が認められたため、当該排水を汚染検査（汚染なし）後、除去およびグランド部排水配管を清掃。	D
12	3号機	計装系計器点検において、活性炭式希ガスホールドアップ塔建屋換気空調系制御盤内端子台のねじ山１本に潰れが認められたため、当該端子台ねじを交換。	D
13	4号機	海水熱交換器建屋地下１階タービン建屋補機冷却系熱交換器室北東コーナー付近において、タバコ（１本）の吸殻が落ちているのを発見したため、当該タバコを除去、対応検討。	C
14	1.2号廃棄物処理設備	設備監視において、「試料採取系復水ろ過装置デカントポンプ（Ａ）出口導電率高」表示（瞬時）および「同出口導電率下限（ダウンスケール）」表示が発生したため、確認したところ同出口導電率記録計の動作不良が考えられるため、当該導電率計を点検。	D
15	その他	モニタ建屋換気空調系送風機（Ａ）点検において、同送風機のボリュームダンパーを操作した際に近傍に設置されている温度ヒューズホルダー（腐食していた）に触れたことから、同温度ヒューズホルダーが脱落したため、当該温度ヒューズホルダーを交換。	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３