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平成19年度 不適合管理委員会報告情報(平成19年8月30日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成19年8月30日(水)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 該当なし

   区分 2 : 1 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1号機 定格熱出力一定運転中の1号機において、原子炉建屋1階の大物機器搬入口で、本日午前9時10分頃、物品搬出入作業中に当該搬入口の外側扉を開けた状態で、協力企業作業員が一時的に当該搬入口の内側扉(小扉・人員出入り用)を開けてしまった。
 ただちに内側扉を閉めたものの、当該搬入口の外側扉および内側扉が一時的に両方開いた状態となったため、本日午前9時25分、保安規定第49条に定める「運転上の制限」を満足していないと判断するとともに、内側扉を閉め、両扉が同時に開いた状態が解消されたことから、「運転上の制限」を逸脱している状態から復帰した。
 本来、外側扉を開けた状態では、内側扉は開かないような設備構成となっているが、今後、両扉が同時に開いたことについて、原因を調査する。
 なお、原子炉建屋内部は、放射性物質が漏えいした場合に外部への放出を防ぐため、常時、大気圧より低い圧力(負圧)を保っており、今回、当該搬入口の両扉は一時的に同時に開いたものの、原子炉建屋内部の圧力は大気圧より低く保たれていたことを確認している。
 これによる外部への放射能の影響はない。
As 8月30日公表済
 (PDF170KB)

   区分 3 : 該当なし

   その他 : 14 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1号機 原子炉建屋6階監視用ITVカメラケース付旋回装置付属投光器(右側)のレンズガードにおいて、破損が認められたため、当該レンズガードを交換 D  
2 1号機 換気空調系設備検査において、同検査記録の検査対象範囲に誤記が認められたため、当該検査記録の誤記を訂正 D  
3 2号機 原子炉建屋付属棟2階計装用圧縮空気系配管点検において、同系空気配管分岐箱母管溶接部に微少の空気漏れが認められたため、当該溶接部を点検、補修 D  
4 2号機 中央操作制御室内の高感度オフガスモニタ用パソコンにおいて、「欠測中」表示が確認されたことから、調査を実施した結果、現場パソコン機器に通信異常が認められたため、当該パソコン機器を点検 D  
5 2号機 定期事業者検査「選択制御棒挿入機能検査」において、同検査要領書の一部に誤記が認められたため、当該検査要領書の誤記を訂正 D  
6 2号機 試料採取系ドライウエル高電導度廃液系ドレンサンプ流量計(Z-638)点検による記録確認において、入力基準値(電流値)の一部に誤記が認められたため、当該点検記録の誤記を訂正 D  
7 2号機 タービン建屋排気処理装置(A、B、C)点検において、同排気処理装置内扉の金具に破損、ハンドルに動作不良が認められたため、当該内扉の金具及びハンドルを点検 D  
8 2号機 原子炉格納容器漏えい率検査事前準備において、同検査用計器校正確認記録に誤記が認められたため、当該計器校正記録の誤記を訂正 C  
9 2号機 設備パトロールにおいて、復水・給水系高圧復水ポンプ(A)吐出逆止弁(F012A)のプラグ部より水の滲みが認められたため、当該プラグ部を点検 D  
10 3号機 設備パトロールにおいて、主発電機非常用密封油ポンプ入口フランジ部に油の滲みが認められたため、当該ポンプ入口フランジ部を点検(受け皿設置) D  
11 4号機 設備パトロールにおいて、循環水ポンプ吐出弁ピット内の昇降用階段に腐食が認められたため、対応検討 D  
12 4号機 設備パトロールにおいて、循環水ポンプ吐出弁ピット内の排水口にヘドロ等が蓄積し、排水不良が認められたため、当該排水口を点検、清掃 対象外  
13 1.2号廃棄物
処理設備
濃縮廃液系濃縮洗濯廃液ポンプ(B)点検において、同ポンプインペラとインペラライナーの間隙寸法測定値に判定値外れおよびケーシングカバーに浸食(エロージョン)が認められたため、当該インペラ及びケーシングカバーを交換 D  
14 補助ボイラー 補助ボイラー給水タンク(A)入口補給水流量計(FQ-003A)の点検において、同入口補給水流量計入口弁(F101A)にシートリークが認められたため、当該流量計入口弁を点検 D  
15 その他 1、2号廃棄物処理建屋高電導度廃液系貯留槽(B)の放射能測定データ(7月23日分)入力時、同測定データ試料採取日の誤入力による放射能測定結果を誤算出したことが認められたため、当該放射能測定結果を再分析(結果、検出限界未満を確認)し、誤記を訂正、対応検討 C  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 事象
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた事象
 ・運転監視の強化が必要な事象
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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