不適合管理委員会報告情報（平成19年7月17日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年７月１７日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年7月17日（火）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１６　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	2号機	循環水ポンプ（Ｃ）用電動機点検において、同電動機上部排気ルーバーのー部に腐食孔が認められたため、当該排気ルーバー腐食部を補修	D
2	2号機	原子炉冷却材再循環ポンプ（Ａ）点検によるメカシール用パージ配管のフラッシング準備作業時、同パージ配管のメカシール取り合いフランジ部締付けボルトを緩めた際、同フランジ部より水がマウント（電動機用架台）内に流出したため、当該流出水を除去、及び作業要領を検討	D
3	2号機	可燃性ガス濃度制御系（Ｂ系）の再結合器入口除湿ヒータ点検において、同ヒーター回路の電圧調整操作（電圧を上げる）を実施した際、同電圧調整器より瞬時火花が発生（巻線と摺動子の接触不良と推測）したため、当該電圧調整器を補修	D
4	2号機	非常用ディーゼル発電設備（Ａ系）清水加熱ポンプ用電動機点検において、反負荷側軸受けケース内径寸法に判定値外れが認められたため、当該軸受ケースを補修	D
5	2号機	非常用ディーゼル発電設備（Ａ系）ディーゼル機関点検において、同ディーゼル機関取付の回転計に指示値不良（零点不良）が認められたため、当該回転計を点検	D
6	3号機	所内電源設備480Ｖモーターコントロールセンター３ＳＡ－２（ユニット８Ｆ：タービン建屋大物搬入口電動シャッタ）の負荷側絶縁抵抗測定において、絶縁抵抗測定値に判定値外れが認められたため、調査及び対応検討	D
7	3号機	所内電源設備6.9kVメタクラ（高圧閉鎖配電盤）３SB－１受電操作時、同母線の電圧指示値が出なかったことから、確認したところ、計器用変圧器（ユニット１Ａ：受電回路用計器用変圧器）が未接続であることが確認された（復旧漏れ）ため、当該メタクラを停止し、計器用変圧器を復旧後、メタクラを再受電、今後、対応検討	D
8	3号機	換気空調補機冷却系主冷凍機（Ｄ）から（Ｃ）への運転切替時、同冷凍機（Ｃ）に「冷凍機（Ｃ）異常」、及び「潤滑油温度高」表示が発生し、同冷凍機（Ｃ）が停止したため、調査後、対応検討	D
9	3号機	設備パトロールにおいて、水素ボンベ建屋天井の換気口廻りの腐食部より雨水の浸入が認められたため、当該天井腐食部を補修	D
10	3号機	設備パトロールにおいて、原子炉建屋付属棟北西側の雨樋（建屋屋上の雨水排水用）に接続部の外れが認められたため、当該雨樋を補修	D
11	3号機	設備パトロールにおいて、換気空調補機冷却系サービス建屋冷水ポンプ（Ｂ）のグランド水漏えい量の多い（鉛筆１本分程度の漏えい）ことが認められたため、当該グランド部を増締め	対象外
12	3号機	タービン駆動原子炉給水ポンプ（Ａ）において、「スラスト軸受け戻り温度熱電対断線」表示が発生し、解除したため、調査後、対応検討なお、当該軸受け排油温度計（TRS686）の指示値及びプロセス計算機表示値ともに問題なし	D
13	3号機	保安検査官による設備パトロールにおいて、タービン補機冷却系の主タービン油冷却器（Ｂ）入口弁（F010B）の弁棒カバー接続部より油のにじみ、及び床面への滴下による油溜まりがあるとの連絡を受けたことから、当該油を拭き取り除去、及び当該弁棒カバー接続部を補修	D
14	3号機	非放射性ドレン移送系コントロール建屋ストームドレンサンプにおいて、同ポンプ（Ａ）が運転中に、ポンプ（Ｂ）の逆転が確認されたことから、同ポンプ（Ｂ）吐出側逆止弁（F031B）の動作不良（開固着）が考えられるため、当該逆止弁を点検	D
15	4号機	炉心監視システムによる定時出力分布計算時に、帳票へ自動印刷されない事象が発生したため、同システムが正常に定時出力分布計算を実行していることを確認するとともに、同帳票を手動にて印刷　今後、原因を調査	D
16	補助ボイラー	補助ボイラー（Ｃ系）点検準備による排水作業時、同ボイラードレン弁（F3182C、F3183C）を開操作したにもかかわらず、排水されないことが確認されたことから、同排水配管の詰まりが考えられるため、当該排水配管を清掃	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３