不適合管理委員会報告情報（平成19年6月15日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年６月１５日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年6月15日（金）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　９　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	タービン補機冷却系熱交換器（Ｂ）用貝殻除去装置点検において、電気防食用亜鉛板８枚に消耗が認められたため、当該亜鉛板を交換	対象外
2	1号機	設備監視において、中央制御室制御盤の制御棒原子炉手動操作系フラットディスプレイの表示が全体的に暗く、一部変色し見づらくなっていることが認められたため、対応検討　なお、機能は問題なし	D
3	2号機	復水ろ過装置カチオン樹脂ロータリーダンパ用電動機点検において、回転子軸のカップリング嵌め合い部に傷、負荷側軸受け嵌め合い部外径寸法に判定値外れが認められたため、当該回転子軸を補修	D
4	2号機	主発電機軸密封油装置非常用密封油ポンプ用電動機点検後の単体試運転時、同電動機ブラシとコミュテーターの間に紙ヤスリが挟まっていることが認められたため、当該紙ヤスリを回収後、ブラシとコミュテーターの健全性を確認（問題なし）、及び再発防止策を検討	C
5	2号機	非常用ディーゼル発電設備（Ｂ系）負荷試験のため、同発電機を所内電源設備6.9kVメタクラ（高圧閉鎖配電盤）２Ｄへ並列する際、操作を誤り、同メタクラ２ＤのＡ系受電しゃ断器（メタクラ２Ｄ（10：メタクラ1SA-2側受電））が自動開放（正動作）した。その後、同メタクラ２ＤのＡ系受電しゃ断器を復旧し、当該負荷試験を再開、今後、対応を検討	C
6	2号機	計装用圧縮空気系計器点検時、同系再生用電気加熱器（Ａ）出口温度指示計（TIS-036A）に指示値不良が認められたため、当該温度指示計を点検	D
7	2号機	燃料プール冷却浄化系熱交換器（Ａ）冷却水切替（原子炉補機冷却系第２中間ループ系→残留熱除去機器冷却系（Ａ系））操作時、原子炉建屋の「床漏えい」警報が発生した。確認の結果、原子炉建屋５階と２階の高電導度廃液系床ファンネルからの水の溢水（合計約46リットル）、及び同建屋５階の燃料プール冷却浄化系熱交換器（Ａ）安全弁（F292A）の動作が認められた。原因は、残留熱除去機器冷却系（Ａ系）調圧タンク圧力が同熱交換器（Ａ）安全弁の設定圧力を超えていたため、冷却水切替の際に同安全弁が作動し、原子炉建屋５階及び２階のファンネルから水が溢水したものと推定した。当該漏えい水を汚染検査（汚染なし）後、除去、及び当該安全弁を点検　また、今後、同操作手順を検討	C
8	3号機	定期事業者検査「原子炉保護系インターロック機能検査（その５）」の記録確認時、同検査成績書の検査対象機器名称の一部に誤記が認められたため、当該検査成績書に正誤表を作成し、添付	D
9	4号機	中性子検出器修理工事により使用済燃料プールに発生した放射性固体廃棄物（局部出力領域モニタ、中性子領域モニタ等）の仮置き申請管理において、仮置き期間が１ヶ月を超える仮置き及び貯蔵の一括申請であったにもかかわらず、マニュアルの規定（仮置き期間が１ヶ月を超える場合、仮置きと貯蔵は別申請としなければならない。）を失念し、承認をしていたことが認められたため、対応検討	C

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３