不適合管理委員会報告情報（平成19年6月13日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年６月１３日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年6月13日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１５　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	2号機	加熱蒸気系海水熱交換器建屋空調機入口圧力調節弁前弁（F011）点検において、同弁弁棒に腐食、及びグランド水漏えい痕が認められたため、当該弁の弁棒を交換	D
2	2号機	循環水ポンプ点検用門型クレーンによる機器移動作業中において、同クレーン走行中に鳴動すべき注意喚起用警報が作動しなかったことから確認したところ、同警報回路の配線用しゃ断器が動作（開放）しており、また復帰操作が不能であったことから、同しゃ断器の不良が考えられるため、当該配線用しゃ断器を交換	D
3	2号機	定期事業者検査「プロセスモニタ機能検査（その１）」において、同検査要領書に誤記が認められたため、当該検査要領書の誤記を訂正後、検査を再開	D
4	2号機	高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電設備ディーゼル機関点検において、シリンダー（No.10）の排気弁（No.19）１本の弁棒シート面に摩耗が認められたため、当該排気弁の弁棒を交換	D
5	2号機	制御棒駆動水圧系制御棒駆動水加熱器回路（No.５）ヒーターシース温度スイッチ（TS-044B）点検において、同温度スイッチ調整用ボリュームに調整不良が認められたため、対応検討	D
6	2号機	給水加熱器ドレン系第１給水加熱器（Ｂ）液位調節弁（LCV-F002B:復水器側）駆動部の気密漏えい試験において、同弁のダイヤフラム部より作動空気の微少漏えいが認められたため、当該ダイヤフラム部を点検	D
7	2号機	設備パトロールにおいて、復水系復水器補給水調節弁（LCV-F097）のグランド部よりグランド水の漏えい痕が認められたため、当該弁を点検	D
8	2号機	計器の調査、点検において、タービン第１段後圧力計（PIS-603A～D）の点検記録記載「水頭圧値」と検出配管系統図記載「水頭圧値」に相違が認められたため、当該圧力計点検記録の水頭圧補正値を修正	C
9	3号機	試料採取系ドライウェル露点計（DWPE-026）点検時、同露点計検出ライン流量指示計（FI171）に指示が出ないことから、検出ラインの入口側フィルター（２台：D104-1,2）に詰まりが考えられるため、当該フィルターを交換	D
10	3号機	定期事業者検査要領書「核計測装置機能検査」において、検査対象機器番号に誤記が認められたため、当該検査要領書の誤記を訂正	D
11	3号機	換気空調補機冷却系において、主冷凍機膨張水槽の「水位高」表示が発生し、同水槽の水位上昇傾向が確認されたことから調査を行ったところ、同膨張水槽補給水弁（AO-F403）にシートリークが考えられるため、当該弁を点検	D
12	3号機	設備パトロールにおいて、タービン補機冷却系熱交換器用電解鉄イオン供給装置入口流量指示計（FI038）の空気抜きプラグ部より海水の微少漏えいが認められたため、当該漏水部を養生及び流量指示計を点検	D
13	3号機	「化学管理報告書」（日報）作成業務において、復水ろ過装置入口導電率指示計が不良状態（補修依頼が出されていた）であることを見逃したことから、誤ったデータ（６月８、11日分）を採取し、同日報へ入力していたことが認められたため、当該報告書を訂正、及び同装置の状況をデータ採取者へ周知	D
14	3号機	換気空調補機冷却系サービス建屋冷凍機（Ａ）において、「冷媒凝縮圧力高」表示が発生し、停止する事象が頻発するため、原因特定後、対応検討	D
15	4号機	タービン建屋天井クレーン（225ton）点検において、同クレーン運転室扉の施錠不良が確認されたことから、同扉シリンダー錠の不良が考えられるため、当該シリンダー錠を交換	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３