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平成19年度 不適合管理委員会報告情報(平成19年6月12日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成19年6月12日(火)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 該当なし

   区分 2 : 該当なし

   区分 3 : 該当なし

   その他 : 18 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1号機 設備パトロールにおいて、復水系復水補給水調節弁(LCV-104)のグランド部より、グランド水の漏えい(約480cc)が認められたため、当該滴下水を汚染検査(汚染なし)後、除去、及び当該弁グランド部を点検 D  
2 1号機 設備パトロールにおいて、原子炉補機冷却系第2中間ループ熱交換器(C)用電解鉄イオン供給装置入口流量計(FI301C)の出口側フランジ部に海水漏えい(8秒に1滴程度)が認められたため、当該フランジ部を点検 D  
3 2号機 非常用ディーゼル発電設備(B系)発電機、及び高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電設備発電機点検において、発電機ブラシの欠損(B系:2本・高圧炉心スプレイ系:1本)及び同ブラシ保持器のブラシ押さえ金具全数に発錆が認められたため、対応検討 D  
4 2号機 主タービン湿分分離器(A)水位スイッチ(LS-001A)用検出元弁2個(高圧側:F900A、低圧側:F901A)の点検後耐圧試験において、同弁2個にシートリークが認められたため、当該弁2個を点検 D  
5 2号機 活性炭式希ガスホールドアップ塔入口露点温度検出器2台(DwPE-019、020)の点検において、同計器精度に判定値外れが認められたため、当該露点温度検出器を点検 D  
6 2号機 タービン駆動原子炉給水ポンプ(B)吸込弁(MO-F017B)用リミトルク点検において、リミットスイッチロータ1本に割れが認められたため、当該リミットスイッチを交換 D  
7 2号機 第1給水加熱器(A)給水出口弁(MO-F030A)用リミトルク点検において、電気品箱内ケーブル端子台に欠損が認められたため、当該端子台を交換 D  
8 2号機 気体廃棄物処理系再結合器(A)入口弁(MO-F001A)用リミトルク点検において、リミットスイッチのロータ1本に割れが認められたため、当該リミットスイッチを交換 D  
9 2号機 主タービン蒸気加減弁(F002C、F002D)点検において、同弁クロスヘッドの締付けトルク調整時、同弁弁棒ピン穴とクロスヘッドピン穴にずれがあり、トルク調整ができないことが認められたため、当該クロスヘッドピン穴部補修後、トルクを調整 D  
10 2号機 主復水器A、B、Cの伝熱管渦流探傷検査において、伝熱管の外面減肉管(バッフル部)、及び不入管が各復水器(A-2:11本、B-1:3本、B-2:2本、C-1:4本、C-2:3本)に認められたため、当該不良伝熱管に閉止栓を取付 D  
11 2号機 海水熱交換器建屋計装用圧縮空気系ヘッダ(母管)圧力指示計(PI-473)交換後の漏えい試験時、同圧力指示計入口弁のグランド部より空気の漏えいが認められたため、当該弁のグランドを点検 D  
12 2号機 取水設備において、「スクリーン水位差300mm以上」、「スクリーン水位差1000mm以上」表示が発生し、スクリーン装置が起動したことから、確認したところ、実際の水位差に問題はなく、水位差指示計(DLIS-001C、DLIS-001D)に指示値不良(オーバースケール)が認められたことから、同水位差指示計の不良が考えられるため、当該水位差指示計を点検 D  
13 3号機 原子炉圧力容器漏えい試験時、中性子計装系局部出力領域モニタ(LPRM)検出器2本(40-09、40-17)の検出器ねじ部とインコアフランジ部間に微少漏えいが認められたため、当該検出器ねじ部締付けナットを交換 D  
14 3号機 原子炉隔離時冷却系ポンプ試運転時、同系一次試験調節弁(MO-F018)が閉動作中に中間開度で停止し、その後、動作不良となったため、調査後、対応検討 B ・H19年6月19日再審議にてグレード変更「D→B」
15 3号機 原子炉補機冷却系第2中間ループ熱交換器(B)渦流探傷検査において、伝熱管52本の残存肉厚に判定値外れが認められたため、当該伝熱管を交換 D  
16 1.2号廃棄物
処理設備
設備パトロールにおいて、濃縮廃液タンク(C)加熱蒸気入口弁(AO-F109C)のグランド部よりグランド水の漏えい(約660cc)と床への滴下が認められたため、当該漏えい水を汚染検査(汚染なし)後、除去、及び当該蒸気入口弁のグランド部を点検 D  
17 1.2号廃棄物
処理設備
所内蒸気系の濃縮廃液タンク(C)加熱蒸気入口弁(AO-F109C)グランド部からのグランド水の漏えい(約660cc)調査において、同弁上流側の同蒸気入口弁(F034)にシートリークが考えられるため、当該蒸気入口弁(F034)を点検 D  
18 1.2号廃棄物
処理設備
設備パトロールにおいて、低電導度廃液系収集槽(B)入口弁のグランド部よりグランド水のにじみが認められたため、当該弁を養生、及び弁グランド部を点検 D  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 事象
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた事象
 ・運転監視の強化が必要な事象
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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