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平成19年度 不適合管理委員会報告情報(平成19年6月11日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成19年6月11日(月)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 1 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 2号機 定期検査中の2号機において、平成19年6月8日、圧力抑制室内壁(鋼鉄製、厚さ約40mm)を塗装するための準備工事として、協力企業作業員が細かな金属粒を吹き付けて塗装をはく離する作業(※1)を実施していたところ、誤って作業予定以外のノズルを手に持っていたため、床に置かれていた本来使用すべきノズルから金属粒が噴出し、当該室内壁の一部がけずれた(長さ約9cm、幅約4cm、深さ約6mm)ことを、同日午後2時30分頃、当社社員が確認した。
 今後、原因を調査するとともに、当該箇所を補修する。
(※1)塗装をはく離する作業
 圧縮空気にて細かな金属粒を塗装する箇所に吹き付けることで、塗装をはく離し、塗装面を粗くして塗料が乗りやすくする作業。また、同作業は複数のノズルを用いて行う。
As 6月8日公表済
 (PDF142KB)

   区分 2 : 1 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 3号機 定期検査中の圧力抑制室の点検において、金具(鎖の輪)(1個)、テープ片(3片)、シート片(2片)、プラスチック片(2片)、金属片(2片)、糸状のもの(1つ)、ゴム手片(1片)を確認したため、回収した。 As 6月19日公表済
 (PDF71.1KB)

   区分 3 : 該当なし

   その他 : 11 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1号機 設備パトロールにおいて、サービス建屋換気空調系プロセス計算機室用空調機(B)床面に水溜まりの痕跡(1m×2m程度)が確認されたことから、同空調機結露水の排水不良が考えられるため、当該空調機ドレン排水配管を清掃 D  
2 2号機 復水系低圧復水ポンプ(A)吐出弁(MO-F003A)用リミトルク点検時、同弁ケーブル用フレキシブル電線管に破損が認められたため、当該フレキシブル電線管を交換 D  
3 2号機 主蒸気系主タービン湿分分離器(B)の浸透探傷検査において、指示模様が認められたため、当該指示模様発生部を補修 D  
4 3号機 原子炉冷却材再循環系水素注入設備腐食電位測定装置入口弁用電磁弁(AO-F032)の気密漏えい試験において、同電磁弁空気配管より空気の漏えいが認められたため、当該電磁弁を点検 D  
5 3号機 原子炉格納容器気密漏えい試験のための系統構成時、制御棒駆動水圧系水圧制御ユニット(制御棒座標:54-31)のアキュムレータ充填水入口弁(113弁)が本来「全開」であるべきところ、全閉状態が確認されたことから、当該弁を全開、今後対応を検討 なお、アキュムレータは加圧状態でスクラム機能を維持していた。 C  
6 3号機 中央制御室制御盤(H13-P684)における警報確認操作時、警報確認用押しボタンスイッチのボタン部が破損したため、当該押しボタンスイッチを交換 D  
7 3号機 定期事業者検査「制御棒駆動水圧系機能検査(その2)」において、制御棒(制御棒座標:30-07)のスクラムスイッチを操作した際、同スイッチ2個同時(A、B系)に操作するところ、操作ずれによる、スクラム時間測定データが不良となったため、当該制御棒のスクラム時間を再測定 対象外  
8 3号機 設備監視において、制御棒駆動水圧系流量にハンチングが確認されたことから、同流量調節弁(AO-F011B)に動作不良(ハンチング)が考えられるため、当該流量調節器を点検 D  
9 3号機 設備パトロールにおいて、所内電源設備6.9kVメタクラ(高圧閉鎖配電盤)3B-1(3A:電動機駆動原子炉給水ポンプ(B))のしゃ断器開閉状態表示灯(緑:「切」)の不点灯(電球交換後も不点灯)が認められたことから、当該表示灯用ソケットを点検 D  
10 3.4号廃棄物
処理設備
焼却設備運転(自燃)中において、「雑固体供給機渋滞」表示が発生したことから確認したところ、同供給機に空回りが確認されたため、当該供給機を点検 D  
11 その他 設備パトロールにおいて、水処理建屋用廻りフェンスのネットに腐食が認められたため、当該ネットを張替え D  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 事象
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた事象
 ・運転監視の強化が必要な事象
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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