不適合管理委員会報告情報（平成19年6月6日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年６月６日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年6月6日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１８　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	主復水器連続洗浄装置（C1系）において、ボール回収率の低下が認められたため、調査及び貝分離器他を点検	D
2	1号機	コントロール建屋換気空調系電気品室冷凍機（Ａ）において、「潤滑油温度高」表示が発生し、同冷凍機が停止したため、調査したところ、冷凍機潤滑油の冷却系調節弁（温度調節弁、冷媒膨張弁）に不良が考えられるため、当該潤滑油の冷却系調節弁を点検	D
3	2号機	非常用ディーゼル発電設備（Ｂ系）ディーゼル機関点検において、排気管用サポートの補強板溶接部に割れが認められたため、当該溶接部を溶接補修	D
4	2号機	高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電設備ディーゼル機関の給気弁及び排気弁の浸透探傷検査において、給気弁５個及び排気弁４個の弁棒に指示模様が認められたため、当該弁の弁棒を交換	D
5	2号機	主タービン点検の低圧タービン（Ａ）（Ｂ）軸受けメタルの浸透探傷検査において、３箇所の軸受けメタル（No.３軸受下半、No.５軸受下半、No.６軸受下半）に指示模様が認められたため、詳細調査後、対応検討	D
6	2号機	主タービン点検の低圧タービン（Ｂ）のローター浸透探傷検査において、タービン翼のエロージョンシールド板９箇所（タービン側第17段：５箇所、発電機側第17段：４箇所）に指示模様が認められたため、当該指示模様発生部を補修 ※エロージョン：浸食	D
7	2号機	主蒸気系主タービン湿分分離器（Ａ）の溶接部浸透探傷検査において、指示模様が認められたため、当該指示模様発生部を補修	D
8	2号機	主タービン点検の低圧タービン（Ａ）（Ｂ）（Ｃ）低圧内部車室点検において、各車室のスタッドボルト各１本に浸食が認められたため、当該浸食ボルトを交換	D
9	2号機	高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電設備ディーゼル機関点検において、シリンダー４本（No.1,2,10,11）のシリンダージャケットエア抜き金具O（オー）リング溝部に摩耗が認められたため、当該エア抜き金具を交換	D
10	2号機	原子炉冷却材再循環ポンプ可変周波数電源装置（Ａ）用駆動電動機点検において、同電動機空気冷却器の冷却管端部（水室内）に損傷が認められたため、調査及び対応検討	D
11	3号機	定期事業者検査「監視機能健全性確認検査（その１の１）」において、同検査要領書に誤記が認められたため、当該要領書の誤記を訂正後、検査を再開	D
12	3号機	原子炉格納容器内計装用圧縮空気系配管の漏えい確認において、残留熱除去系（Ｂ）原子炉停止時冷却注入ライン試験可能逆止弁（AO-F029B）用電磁弁、及び原子炉冷却材再循環系ポンプ（Ａ）シールキャビティドレンライン止め弁（AO-F019A）用電磁弁の空気供給側導圧配管との接ぎ手部より空気の漏えいが認められたため、当該導圧配管、及び配管接ぎ手を交換	D
13	3号機	低圧炉心スプレイ系ポンプ用電動機点検時、同電動機固定子巻線温度を温度記録計にて確認したところ、Ｕ相の巻線温度に指示値不良（Ｖ・Ｗ相に対し高め指示）が認められたため、調査後、対応検討	D
14	3号機	主発電機水素ガス乾燥機の漏えい確認試験において、同乾燥機のヒーター組込部より水素ガスの漏えいが確認されたため、当該ヒーター組込部を点検	D
15	3号機	定期事業者検査「制御棒駆動機構機能検査（その２）」において、同検査要領書に誤記が認められたため、当該検査要領書の誤記を訂正後、検査を再開	D
16	3号機	定期事業者検査要領書「制御棒駆動水圧系機能検査（その２）」において、同要領書に誤記が認められたため、当該検査要領書の誤記を訂正	D
17	1.2号廃棄物処理設備	設備パトロールにおいて、濃縮廃液系濃縮廃液タンク（Ｃ）の加熱蒸気系加温ラインフランジ部より水の滴下（10秒に１滴程度）及び水溜まり（約10ｃｃ）が認められたため、当該漏えい水を汚染検査（汚染なし）後、フランジ部を養生し、漏えい水を除去、及び当該フランジを点検	D
18	その他	計測器類の定期校正において、ディジタルマノメータ１台の測定値精度に判定値外れが認められたため、当該ディジタルマノメータを再校正及び使用計器への影響評価を確認	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３