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平成19年度 不適合管理委員会報告情報(平成19年5月30日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成19年5月30日(水)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 該当なし

   区分 2 : 該当なし

   区分 3 : 該当なし

   その他 : 23 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 2号機 タービン潤滑油系油清浄機ろ過ポンプ用電動機点検において、回転子軸の軸受け(負荷側・反負荷側)嵌め合い部外形寸法、カップリング嵌め合い部外形寸法、及び反負荷側軸受ケース内径寸法に判定値外れが認められたため、対応検討 D  
2 2号機 所内用圧縮空気系空気圧縮機(B)用電動機点検において、回転子軸の負荷側軸受け嵌め合い部に面荒れ及び外形寸法の判定値外れが認められたため、当該軸受け嵌め合い部を補修 D  
3 2号機 所内電源設備原子炉建屋480Vモーターコントロールセンター2D-1-6(ユニットNo.3E:コントロール建屋中央制御室冷凍機(B-2))点検において、電磁接触器本体の巻線に絶縁抵抗値の低下が認められたため、予備ユニットと入替 D  
4 2号機 主タービン組合せ中間弁6台(No.1~6:F003A~3F)の浸透探傷検査において、弁箱、及びストレーナの溶接部に指示模様が認められたため、当該指示模様部を補修 D  
5 2号機 主タービン点検の低圧タービン(A)下半内部車室溶接部の浸透探傷検査において、指示模様が認められたため、当該指示模様発生部を溶接 D  
6 2号機 主タービン点検の低圧タービン(A)ローター溶接部の浸透探傷検査において、タービン翼(発電機側第17段)1枚のエロージョンシールド板に指示模様が認められたため、当該指示模様発生部を補修 ※エロージョン:浸食 D  
7 2号機 非常用ディーゼル発電設備(B系)ディーゼル機関始動空気機関入口逆止弁(F068B)の浸透探傷検査において、弁体シート面に指示模様が認められたため、当該弁の弁体を交換 D  
8 2号機 主復水器連続洗浄装置(B)サイトグラス点検において、サイトグラス4台(FG-D010E、D010F、D010G、D010H)の本体フランジ及び部品に腐食が認められたため、当該サイトグラスを交換 D  
9 2号機 高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電設備空気だめ(自動)出口逆止弁(F058H)の浸透探傷検査において、弁体に指示模様が認められたため、当該弁の弁体を交換 D  
10 2号機 原子炉冷却材浄化系熱交換器バイパス弁(MO-F021)点検時、交換する新品ジスクナットに仕様間違いが確認されたため、当該ジスクナットを正規品に交換、調査並びに対応検討 D  
11 2号機 主復水器(A、B、C系)弁点検において、復水器水室入口弁3台(MO-F004B、D、F)、復水器水室出口弁3台(MO-F005A、C、E)、復水器水室連絡弁3台(MO-F007B、D、F)のフランジシート面ライニングに剥離等不良箇所が認められたため、当該ライニング不良箇所を補修 D  
12 2号機 原子炉冷却材再循環系配管の化学除染作業において、当該作業による洗浄水が原子炉格納容器低電導度廃液サンプへ流入したことから、プロセス放射線モニタ系に「原子炉格納容器低電導度サンプ出口放射能高高」警報が発生したため、同作業完了後に同サンプ出口配管を洗浄 対象外  
13 3号機 主発電機サイリスタ整流器点検において、同整流器盤内サイリスタ収納トレイ6面の試験用端子取付パネル(樹脂製)にひび割れが認められたため、対応検討 D  
14 3号機 定期事業者検査「監視機能健全性確認検査(その1の2)」実施時、同検査要領書記載の計器機器番号に誤記が認められたため、当該要領書の誤記を訂正後、検査を再開 D  
15 3号機 主発電機自動同期投入装置点検において、同装置同期検定用継電器の動作特性に判定値外れが認められたため、当該継電器を点検 D  
16 3号機 定期事業者検査「安全保護系検出器要素性能(校正)検査(その2)」実施時、同要領書記載の計器機器番号に誤記が認められたため、当該要領書の誤記を訂正後、検査を再開 D  
17 3号機 3.4号機工具管理センターより借用した工具(懐中電灯1本)について、現場での紛失が確認されたため、対応検討 D  
18 3号機 原子炉建屋大物搬入口における物品搬出のための汚染確認測定において、安全ネット1枚に汚染(表面汚染密度11Bq/cm2)が確認されたため、汚染した、安全ネットを養生し、仮置きすると共に対応検討 D  
19 3号機 設備監視において、原子炉補機冷却系第2中間ループサージタンク水位の低下が確認されたことから現場確認を行ったところ、同系熱交換器バイパス温度制御弁後ドレン弁(F612)が微開状態で、水が床ファンネルへ流れていることが確認されたため、同弁を全閉とし同サージタンク水位の降下の停止を確認、今後、原因を調査 D  
20 3号機 タービン建屋加熱蒸気戻り系コンデンサの冷却水入口弁(F470)において、同弁グランド部より水の滴下(約2リットル)が認められたため、汚染検査(汚染なし)後、除去し、当該弁のグランドを点検 D  
21 4号機 主発電機水素ガス冷却系発電機水素ガスボンベの切替え操作時、水素ガスボンベA1元弁のグランド部に水素の微少漏えいが認められたため、当該弁のグランド部を増締め D  
22 1.2号廃棄物
処理設備
廃棄物処理設備の非放射性ドレン移送系において、「ボイラー棟ストームドレンサンプ液位高」表示が発生したことから調査を行ったところ、ストームドレンサンプポンプ(B)の吐出側逆止弁(F344B)の動作不良が認められたため、当該逆止弁を点検 D  
23 3.4号廃棄物
処理設備
設備パトロールにおいて、固化系粉体ホッパ供給装置(A)空気式振動器のサイレンサー(消音器)に空気の漏えいが認められたため、当該サイレンサーを補修 D  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 事象
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた事象
 ・運転監視の強化が必要な事象
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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