不適合管理委員会報告情報（平成19年5月29日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年５月２９日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年5月29日（火）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

区分２　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	3号機	定期検査中の３号機において、平成19年5月28日、制御棒の動作試験の準備作業を行っていたところ、１体の制御棒駆動機構の駆動水を供給する水圧ラインの本来閉まっているべき２つの弁（挿入側元弁（101）、引抜き側元弁（102））が開いていたことを午前11時59分に確認した。このため、全制御棒は全挿入されていたが、そのうちの１本の制御棒が操作できる状態であったことから、その状態において要求される保安規定第27条で定める「運転上の制限」を満足していないと午後３時５分判断した。　その後、午後３時35分、保安規定で求められている措置を実施し、「運転上の制限」を逸脱している状態から復帰した。なお、当該制御棒は全挿入位置にあり、制御棒の動作はなく安全上の問題はなかった。　今後、原因を詳細に調査	As	・５月28日公表済　(PDF217kB)

区分３　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	3号機	平成19年５月28日午前10時40分頃、３・４号機サービス建屋の１階ヘルメット置き場において、協力企業作業員が通路床にあった工具箱につまずいて転倒し、左足の膝を負傷したため、業務車にて病院に搬送したところ、左膝蓋骨が骨折していることが判明した。　確認の結果、当該作業員はヘルメットを探すのに気をとられ、足元の工具箱に気付かず、つまずいたことがわかった。　なお、当該作業員に放射性物質による汚染はなかった。　対策として、当該事例を協力企業作業員に周知し、注意の喚起を行う。	As	・５月29日公表済　(PDF57.9kB)

その他　：　７　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	廃棄物処理補機冷却系熱交換器（Ａ）の海水側サンプリング時、同熱交換器海水側ドレン弁（F554A）を開したが、海水が出ないことから同ドレン配管、弁に詰まりが考えられるため、当該海水側ドレン配管及び弁を清掃	D
2	2号機	主復水器連続洗浄装置（A1,A2,B1,B2,C1,C2）の貝・ボール分離装置バイパス器ストレーナ点検において、同ストレーナ６基（全台）にフランジ部のひずみが認められたため、当該ストレーナ６基のフランジ部を補修	D
3	2号機	1.2号機工具管理センターのトルクレンチ定例校正において、トルクレンチ1台に判定値外れが認められたため、当該トルクレンチを補修、再校正	D
4	2号機	主タービン制御系電気油圧式制御装置用配管サポートの外観目視点検において、サポート（７体）の部品（ハンガー、ピン等）に摩耗、損傷が認められたため、当該不良部品を交換	D
5	3号機	原子炉格納容器隔離弁の漏えい試験において、放射性ドレン移送系油ドレンサンプ内側隔離弁（AO-F502）と同外側隔離弁（AO-F503）の弁間漏えい試験に判定値外れが認められたため、当該弁を補修後、再試験を実施	D
6	3号機	3.4号機工具管理センターのトルクレンチ定例校正において、トルクレンチ1台に判定値外れが認められたため、当該トルクレンチを補修、再校正	D
7	3.4号廃棄物処理設備	焼却設備排気放射線モニターサンプリング装置において、「除湿器（Ｂ）出口温度高」表示が発生したことから確認したところ、除湿器（Ｂ）に冷媒不足が考えられるため、当該除湿器（Ｂ）の点検及び冷媒を補充	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３