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平成19年度 不適合管理委員会報告情報(平成19年5月21日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成19年5月21日(月)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 該当なし

   区分 2 : 該当なし

   区分 3 : 該当なし

   その他 : 25 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 2号機 給水系電動駆動原子炉給水ポンプ(A)軸封部シール水用温度調節弁(TCV-F321A)点検において、ポジショナー用豆ゲージ(出力側圧力値)に指示値不良(スティック)が認められたため、当該豆ゲージを交換 D  
2 2号機 原子炉給水ポンプ駆動用タービン(A)の上半車室点検において、低圧ノズルボックスの締付けボルト10本(全22本)の頭部に侵食が認められたため、当該締付けボルトを交換 D  
3 2号機 タービン駆動原子炉給水ポンプ(B)点検によるカップリング側軸受け分解時、同軸受けケース位置決め用ノックボルトが折損したため、当該ノックボルトを交換 D  
4 2号機 原子炉補機冷却系第2中間ループ熱交換器(A)の海水系弁点検において、ベント弁(F503A)及びドレン弁(F504A)に弁体シート面ライニングの変形、及び弁座シート面ライニングの厚さ減少が認められたため、当該弁を交換 D  
5 2号機 所内電源設備480Vモーターコントロールセンター2D-1-2(ユニット4D:燃料プール冷却浄化系熱交換器(B)冷却水入口弁)点検において、同ユニット筐体の一部に不良箇所(機具取付座の外れ)が認められたため、当該ユニットを予備ユニットと交換 D  
6 2号機 残留熱除去冷却水ポンプ(D)吸込弁後ドレン弁(F513D)の浸透探傷検査において、同弁弁棒に指示模様が認められたため、当該弁棒、弁体を交換 D  
7 3号機 取水設備制御盤タイマーリレー点検において、タイマーリレー3個(21TA、B、C:スクリーン洗浄ポンプ(A、B、C)起動回路用)に判定値外れが認められたため、当該タイマーを交換 D  
8 3号機 原子炉冷却材浄化系再生熱交換器室監視用ITV(ITV-04)点検において、映像不良(モニターに映像が映らない)が認められたため、当該ITVカメラを補修 D  
9 3号機 タービンバイパス弁監視用ITV(ITV-17)点検において、映像不良(モニターに映像が映らない)が認められたため、当該ITVカメラを補修 D  
10 3号機 タービン主蒸気止め弁監視用ITV(ITV-10)点検において、同ITVカメラの照明用ケーブルに被覆の損傷が認められたため、当該ケーブルを交換 D  
11 3号機 空気抽出機室監視用ITV(ITV-11)点検において、同ITVカメラの照明用ケーブルに被覆の損傷が認められたため、当該ケーブルを交換 D  
12 3号機 原子炉冷却材浄化系ポンプ(B)室監視用ITV(ITV-07)点検において、同ITVカメラの照明用ケーブルに被覆の損傷が認められたため、当該ケーブルを交換 D  
13 3号機 定期事業者検査要領書「安全保護系設定値確認検査(その1)」において、検査対象計器の設置場所にかかわる誤記他が認められたため、当該要領書の誤記を訂正 D  
14 3号機 定期事業者検査要領書「安全保護系設定値確認検査(その1)」において、検査対象計器番号に誤記が認められたため、当該要領書の誤記を訂正 D  
15 3号機 定期事業者検査「安全保護系設定値確認検査(その1)」の原子炉圧力設定値確認検査時、テスターを用いて回路接点の動作確認をしようとした際、測定レンジを間違え(本来「交流」とすべきところ「直流」とした)動作確認が出来なかったため、検査計器、回路に異常のないこと、及びテスターの測定レンジを確認後、検査を再開 D ・H19年7月12日再審議にてグレード変更「D→C」
・H19年7月19日再審議にてグレード変更「C→B」
16 3号機 残留熱除去系熱交換器(A)入口温度検出器(TE008A)点検において、同検出器ケーブル用フレキシブル電線管の接続金具部に破損が認められたため、当該フレキシブル電線管を補修 D  
17 3号機 残留熱除去系原子炉停止時冷却ライン試験可能逆止弁(AO-F029A)用リミットスイッチ交換時、同リミットスイッチケーブルの被覆に損傷が認められたため、当該ケーブルを交換 D  
18 3号機 残留熱除去機器冷却海水系海水ストレーナ(A)出口ドレン弁(F671A)点検において、弁体及び弁棒に腐食が認められたため、当該弁を交換 D  
19 3号機 主タービン点検の低圧タービン(C)内部車室点検時、同車室水平面締付ボルト(1本)にねじ山の欠損が認められたため、当該ボルトを補修 D  
20 3号機 原子炉給水系配管肉厚測定前の配管測定対象箇所確認時、当該給水配管の測定位置番号と配管測定メッシュ図の測定位置番号に相違が認められたため、対応検討 B ・H19年6月27日再審議にてグレード変更「D→C」
・H19年8月21日再審議にてグレード変更「C→B」
21 3号機 定期事業者検査「気体廃棄物処理系設備検査(その1の2)」において、当該検査要領書の誤記により、検査対象外箇所(3箇所)を肉厚測定したことが確認されたため、要領書の誤記を訂正、及び再検査 D  
22 3号機 定期事業者検査要領書「原子炉保護系インターロック機能検査(その6)」において、検査前準備にかかわる確認警報に誤記が認められたため、当該要領書の誤記を訂正 D  
23 3号機 原子炉への燃料装荷作業において、燃料取替機の作動不良により「自動除外」表示が発生し、燃料の装荷ができなくなったことから、燃料装荷作業を中断し、燃料を燃料プール位置へ戻すとともに、原因調査後、対応検討 D  
24 4号機 主発電機水素ガス冷却装置用水素ガスボンベの切替操作時、水素ガスボンベ出口弁28個(A、B、C系全数)の開閉時の不良(弁開閉操作が固い)が認められたため、 当該弁を点検 D  
25 3.4号廃棄物
処理設備
設備パトロールにおいて、廃棄物処理建屋高電導度廃液系弁室床面に水溜まり(約0.06リットル)を確認した。調査した結果、高電導度廃液系濃縮装置(B)流量調節弁(F136B)のグランドリーク水の漏えい(約20秒に1滴)であることが認められたため、漏えい水を汚染検査(放射能量:60ベクレル)後、除去及び除洗、並びに当該弁グランド部を補修 D  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 事象
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた事象
 ・運転監視の強化が必要な事象
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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