不適合管理委員会報告情報（平成19年5月16日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年５月１６日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年5月16日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１８　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	設備パトロールにおいて、タービン排風機（Ａ）排風機側軸受けの潤滑油ゲージに汚損（油レベルが確認しづらい）が認められたため、当該潤滑油ゲージを交換	D
2	1号機	設備パトロールにおいて、タービン建屋換気空調系排風機（Ｂ）出口ダンパ開閉機構のリンク連結部に不良（連結ピン止め用割ピンの破損）が認められたため、当該リンク連結部を補修　なお、ダンパ開閉機能に影響なし	D
3	2号機	主発電機密封油真空ポンプ（Ｂ）用電動機点検において、負荷側軸受ケース内径寸法、回転子軸の負荷側及び反負荷側軸受け嵌め合い部外径寸法に判定値外れが認められたため、当該軸受ケース及び回転子軸嵌め合い部を補修	D
4	2号機	給水制御系及び再循環流量制御系の制御装置用メンテナンスツールの動作確認時、メンテナンスツール２台に故障が確認されたため、対応検討	対象外
5	2号機	主タービンの低圧タービン（Ａ、Ｃ）内部車室点検時、各車室ハンドホールの締付けボルト（計２本）に不良（ボルトを抜き取ることができない）が認められたため、当該ボルトを除去後、交換	D
6	2号機	原子炉冷却材再循環ポンプ可変周波数電源装置（Ｂ）用発電機（Ｂ）の軸受けメタル浸透探傷検査において、反負荷側軸受け下半メタルに指示模様が認められたため、当該メタルを補修	D
7	2号機	原子炉冷却材再循環ポンプ（Ａ）用電動機点検において、電動機冷却器目視点検板（樹脂製）に割れが認められたため、対応検討	D
8	2号機	原子炉冷却材再循環系配管の化学除染作業による残留熱除去系停止時冷却入口弁（F023B）への冶具（化学除染用冶具）取付時、同弁の弁蓋フランジ締付けボルト、ナット１組にかじりが発生したため、当該ボルト、ナットを交換	D
9	2号機	タービン潤滑油系潤滑油装置主油タンクガス抽出機（Ｂ）点検において、主軸とカップリング嵌め合い部寸法に判定値外れが認められたため、主軸及びカッリング部を交換	D
10	2号機	補機冷却海水系配管内面ライニング点検において、配管（No.27）と配管フランジ部の一部に減肉、及び同配管のライニングに損傷が認められたため、当該配管減肉箇所、ライニング損傷箇所を補修、及び配管フランジ用スペーサを交換	D
11	2号機	配管点検のための現場確認時、給水系配管、抽気系配管等の配管５箇所に配管識別表示の間違いが認められたため、当該配管識別表示を訂正	D
12	2号機	主タービンの低圧タービン（Ｃ）内部車室点検において、タービン側上半９段インサートリングの１部に浸食が認められたため、当該浸食部を補修	D
13	2号機	取水設備点検において、バー回転式スクリーン（Ａ）及びトラベリングスクリーン（Ａ）のハウジング及びガイドレールに腐食が認められたため、当該腐食部を補修	D
14	2号機	設備パトロールにおいて、タービン建屋内の給水系油圧防振器（SN-FDW-594）より油の滴下が認められたため、油受け容器を設置、及び当該油圧防振器を点検	D
15	3号機	非常用ディーゼル発電設備冷却系冷却水ポンプ（Ａ）用電動機点検において、負荷側軸受け内径寸法に判定値外れが認められたため、対応検討	D
16	3号機	中央制御室換気空調系の加熱蒸気供給ライン温度調節弁（TCV-F209B）の動作確認試験において、同弁の動作不良が確認されたことから、調査したところ同弁用温度調節器（中央制御室還気温度調節器（TIC806B））の制御不良が認められたため、当該温度調節器を点検	D
17	3号機	主復水器（C系）内部点検において、軸受油ドレン配管支持金具（Uバンド）の欠損（１箇所）及び配管支持物（「サポート」という）の浸食（１箇所）が認められたため、当該配管支持金具及びサポートを交換	D
18	3号機	換気空調系原子炉建屋制御盤のタイマーリレー点検において、タイマーリレー取付用ソケット３個にリレー固定用つめの紛失、同ソケット１個にリレー固定用つめの破損が認められたため、対応検討	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３