不適合管理委員会報告情報（平成19年5月8日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年５月８日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年5月8日（火）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

区分２　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	3号機	定期検査中の３号機の圧力抑制室内の点検において、アルミテープ片、ひも、ひもくず、テープ片、ビニールひも、ゴム片、を確認したため、回収した。	As	・５月９日公表済　（68.7KB）

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１７　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	主復水器連続洗浄装置貝分離装置排出弁点検において、同弁３台（AO-F012A、F012B、F012C）の弁体と弁棒の嵌合部に減肉、弁体入口側及び弁フランジ面に腐食が認められたため、当該弁の減肉及び腐食部を補修	D
2	2号機	原子炉圧力容器上蓋取付後のスタットテンショナー切り離し作業による吊り具挿入用ピン（全４本）の取り外し時、同ピン１本のつかみ棒が折損したたため、当該ピンのつかみ棒を交換	D
3	3号機	主タービン点検の低圧タービン（Ｃ）内部車室水平面締付ボルト磁粉探傷検査において、同締付ボルト１本に線状磁粉模様が認められたため、当該ボルトを交換	D
4	3号機	溶接検査の安全管理審査において、溶接検査記録に記載した計器管理番号に誤記が認められたため、誤記を訂正	B	・H19年9月25日再審議にてグレード変更「C→B」
5	3号機	原子炉隔離時冷却系冷却水ポンプ吸込圧力スイッチ（PS001）点検において、動作値に判定値外れが認められたため、当該圧力スイッチを交換	D
6	3号機	循環水ポンプ（Ａ）軸受潤滑水流量スイッチ（FS050A-1）の点検において、動作値に判定値外れが認められたため、当該流量スイッチを交換	D
7	3号機	設備パトロールにおいて、制御棒駆動系水圧制御ユニットのスクラムパイロット電磁弁２台(制御棒座標：54-39、58-43)のフレキシブル電線管接続金具に破損が認められたため、当該フレキシブル電線管を交換	D
8	3号機	主復水器（Ａ、Ｂ、Ｃ）伝熱管の渦流探傷検査において、水室（A-2）の伝熱管18本に異常波形、また、水室（B-1）の伝熱管に５本、水室（B-2）の伝熱管に18本、水室（C-1）の伝熱管に３本、水室（C-2）の伝熱管に11本の詰まり（不入管）が認められたため、当該伝熱管に閉止栓を取付	D
9	3号機	主復水器（Ａ、Ｂ、Ｃ）の点検において、海水配管用結露水受皿に腐食及び穴あきが認められたため、当該受け皿を補修	D
10	3号機	原子炉補機冷却系第２中間ループ循環ポンプ（Ｃ）点検による排水作業時、同ポンプ吸込側圧力計（PI205C）に指示値不良（スティック）が認められたため、当該計器を点検	D
11	4号機	プラント起動時のタービン設備パトロールにおいて、湿分分離器（Ａ）ドレンタンク水位発信器(LT-011A)のドレン弁よりシートリークが認められたため、対応検討	D
12	4号機	設備パトロールにおいて、原子炉冷却材再循環ポンプ用可変周波数電源装置発電機（Ｂ）用励磁機の軸受け部に油（潤滑油）のにじみが認められたため、当該にじみ油を除去、及び油にじみ部をコーキング処理	D
13	4号機	設備監視において、原子炉格納容器低電導度廃液系ドレンサンプ出口流量が一時的に変動（約０～10リットル/分）する事象が認められたため、調査及び対応検討	D
14	4号機	原子炉冷却材浄化系ろ過脱塩器（Ａ）採水操作時、同ろ過脱塩器差流量指示計（DFI-615）に指示値不良（高め指示）が認められたため、調査及び対応検討	D
15	4号機	換気空調補機冷却系主冷凍機（Ａ）において、「軸受給油圧力低」表示が発生し、停止した。調査したところ同冷凍機の軸受給油圧力に問題がないことから軸受給油圧力スイッチ（DPS-112A）が動作不良と考えられるため、当該圧力スイッチを点検	D
16	1.2号廃棄物処理設備	洗濯廃液系濃縮器再循環ポンプ（Ａ）点検において、ポンプ主軸の軸受け嵌め合い部に摩耗が認められたため、当該ポンプ主軸の摩耗部を補修	D
17	1.2号廃棄物処理設備	設備パトロールにおいて、加熱蒸気及び戻り系スチームトラップ（D101）に動作不良が認められたため、対応検討	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３