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平成19年度 不適合管理委員会報告情報(平成19年5月7日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成19年5月7日(月)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 該当なし

   区分 2 : 該当なし

   区分 3 : 該当なし

   その他 : 11 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1号機 設備監視において、中央操作室制御盤に「タービン監視計器盤故障」警報、タービン監視計器盤に「主タービン振動系統以外アンプ出力低下」警報が発生したことから、確認したところ、タービン監視計器盤に基板故障表示灯が点灯していたため、調査及び対応検討 D  
2 1号機 設備パトロールにおいて、サービス建屋地下2階の換気空調系空調機室(管理区域内)床面に水溜まり、及び同室天井付近のコントロール建屋用送風機出口ダクトより水の滴下が認められた。水溜まりの量は約1182ミリリットルであり、汚染測定の結果、508.14ベクレルの放射能量でコバルト60が検出された。  同送風機出口ダクト外部、及びコントロール建屋給気処理装置内結露水、及び同室床面を汚染検査し、汚染のないことを確認。 対応検討 D  
3 3号機 原子炉補機冷却系第2中間ループ系統の弁確認作業において、同系統の弁4台に弁番号(F622A、B、F623A、B)の重複(銘板、配管計装線図、弁チェックリスト全て重複)が確認されたため、調査後、対応検討 D  
4 3号機 設備パトロールにおいて、所内電源設備480Vモーターコントロールセンター3HPCS(ユニット11B:高圧炉心スプレー系ディーゼル発電機盤スペースヒータ)より異音の発生を確認したことから、同ユニットの電磁接触器に不具合が考えられるため、当該電磁接触器を交換 D  
5 4号機 設備パトロールにおいて、原子炉補機冷却系第2中間ループサージタンク補給水ストレーナ差圧計(DPI-118)に指示値不良(ダウンスケール)が認められたため、当該差圧計を点検 D  
6 4号機 設備パトロールにおいて、試料採取系の復水脱塩装置出口溶存酸素検出器(O2E-013)に指示値不良(オーバースケール)が認められたため、当該検出器を点検 D  
7 4号機 制御棒駆動系駆動機構において、「温度高」警報が発生したことから計算機の警報履歴を確認したところ、制御棒駆動機構(座標:26-31)温度に高目表示(95.8℃)、また、制御棒(座標:42-15)他37体の駆動機構温度にマイナス表示(例:座標42-15の場合、-1.7℃)が確認されたため、当該制御棒駆動機構温度監視装置を点検 D  
8 4号機 調整運転中において、電気出力(発電機出力:1110MWe、原子炉熱出力(CTP):3270MWt)より定格熱出力(目標CTP:3290MWt)への調整を実施したところ、全蒸気流量信号(主タービンのバイパス弁及び蒸気加減弁の開度を制御する信号)が定格流量を超過(101%)し、「レンジ逸脱」警報が発生したため、調査後、対応検討。 なお、運転への問題はない D  
9 4号機 発電機水素ガス冷却装置の発電機水素ガス純度測定ライン切替操作(大気放出→発電機内循環)時、発電機水素ガス純度測定ライン流量計(FI031)に指示値不良(指示値がゼロとなる)が確認されたことから、検出配管に詰まりが考えられるため、当該検出配管を清掃及び点検 D  
10 4号機 試料採取系炉水サンプル試料採取点(SP102)のPH計サンプル流量計の流量調整時、同流量計に動作不良(流量表示の変化量が小さい)が認められたため、当該流量計を点検 D  
11 その他 1~4号機の発電時間(累積)、及び発電電力量(累積)に関する「タービン保安日誌」の確認時、「発電実績一覧表」記載値との差異が確認されたことから、調査をおこなったところ、タービン保安日誌に計算間違いが確認されたため、当該のタービン保安日誌の誤記を訂正 D  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 事象
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた事象
 ・運転監視の強化が必要な事象
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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