不適合管理委員会報告情報（平成19年4月19日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年４月１９日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年4月19日（木）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

区分３　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	2号機	定期検査中の２号機において、４月18日午前10時45分頃、タービン建屋地下１階で協力企業作業員が循環水系の弁点検作業で使用した足場の解体作業を行っていたところ、誤って足場パイプ（長さ約３ｍ×直径約４cm）を床面に落下させ、落下したパイプが跳ねて、現場パトロールを行っていた別の協力企業作業員の右足太ももに当たり負傷した。このため、業務車にて病院に搬送、診察の結果、「右大腿挫傷」と診断された。なお、本人は診察後、事務所に戻った。また、当該作業員に放射性物質による汚染はなかった。　確認の結果、吊り具付きのロープを使用して足場パイプ（１本）に付いていた固定金具を落下防止用とし吊り降ろしていた際、パイプ下端が仮設足場と接触しそうになったため、同パイプに取り付けていたガイドロープを引いたところ、落下防止用とした固定金具の反対側に足場パイプが吊り具から抜け落ち、床面に落下したことが判明した。　対策として、数本の足場パイプを吊り降ろす際は、パイプ下端を袋に入れてロープを巻いて降ろす等の落下防止処置を行い、この内容を作業要領書に明記する。なお、本事例について事例検討会を実施し、再発防止を図る。	A	・4月19日公表済　(PDF97.4KB)

その他　：　１１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	2号機	原子炉内計装系で使用する新品の手動リセット式過流量阻止弁（24台）の漏えい確認試験において、１台に漏えいが確認された。調査により同弁グランドパッキン押さえ部のオー（０）リング挿入溝に加工不良があり、オーリングを損傷させたことが判明した。このため、当該弁のオーリングを修正加工及び23台の過流量阻止弁を点検	D
2	2号機	制御棒駆動水圧系水圧制御ユニットの隔離、復旧操作時、同制御ユニットの弁１台（制御棒座標（弁番号）：10-47（102））にグランドリークが認められたため、当該弁のグランド部を点検	D
3	3号機	主タービン点検の低圧タービン（Ｂ）上半内部車室溶接部の浸透探傷検査において、指示模様（199箇所）が認められたため、当該指示模様発生部を溶接補修	D
4	3号機	主タービン点検の低圧タービン（Ｂ）上半ノズルダイヤフラムの浸透探傷検査において、タービン側第16段翼に指示模様（１箇所）が認められたため、当該指示模様発生部を溶接補修	D
5	3号機	3、4号機サービス建屋１階シューター室の洗濯物（管理区域作業用手袋）回収作業において、回収物より管理区域持ち込み禁止物品を発見したため、当該物品を回収、及び対応検討	C
6	3号機	主復水器ホットウェル（Ｂ、Ｃ）器内点検において、同器内配管に腐食による貫通孔が認められたため、当該配管腐食箇所を補修	D
7	3号機	プロセス放射線モニタ系の原子炉補機冷却系第２中間ループ熱交換器出口放射線モニタ（RE481）点検において、同検出ケーブル側コネクタの内部に汚損、及びコネクタ用ケーブルに折れが認められたため、当該コネクタの内部を清掃、及び対応検討	D
8	3号機	主タービン点検の低圧タービン（C）下半内部車室溶接部の浸透探傷検査において、指示模様（263箇所）が認められたため、当該指示模様発生部を溶接補修	D
9	3号機	燃料プール冷却浄化系ろ過脱塩器制御盤において、「アンサーバック制御ユニット異常」、「Ａ、Ｂ工程異常」、及び「ＣＰＵ異常」表示が発生したため、調査後、対応検討	D
10	3号機	換気空調系中央制御室蒸気発生器第２ヒータ点検による電源隔離操作において、同ヒータ電源の所内電源設備480Ｖモーターコントロールセンター3A-1-2（ユニットNo.11B）の配線用しゃ断器の切（OFF）操作をおこなったところ、同操作ハンドルが中間位置で操作不能となったため、調査及び対応検討	D
11	3.4号廃棄物処理設備	廃棄物処理建屋１階トラックロック室監視用ＩＴＶ設備点検において、同ＩＴＶカメラのレンズに不具合が認められたため、当該カメラのレンズを交換	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３