不適合管理委員会報告情報（平成19年4月11日分）｜原子力

福島第二原子力発電所トップ

平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年４月１１日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年4月11日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１４　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	2号機	設備パトロールにおいて、タービン建屋換気空調系排気処理装置室通路扉２箇所のハンドルの脱落が認められたため、当該扉を補修	D
2	2号機	設備パトロールにおいて、原子炉格納容器酸素排出ポンプ及びサンプルポンプが締め切り運転状態になっていた、その後同排出ポンプに異音及び振動の発生が認められたため、当該排出ポンプ及びサンプルポンプを点検	C
3	3号機	復水ろ過装置点検時、復水ろ過器（Ｆ塔）保持ポンプ出口弁（AO-F007F）の豆ゲージの破損が認められたため、当該豆ゲージを交換	D
4	3号機	復水ろ過装置点検時、復水ろ過器（D塔）出口弁（F005D）、及び復水ろ過器（Ｊ塔）出口弁（F005J）のケーブル用フレキシブル電線管に接続金具の破損が認められたため、調査及び対応検討	D
5	3号機	グランド蒸気蒸化器加熱蒸気室仕切り板点検において、同蒸気室仕切り板の一部に凹みが認められたため、当該凹み部を補修	D
6	3号機	復水脱塩装置（Ｄ塔、Ｈ塔）出口弁（MO-F008D、F008H）点検において、同弁手動操作機構のハンドホイールシャフトと操作ハンドルの嵌合状態に緩み（シャフト嵌合部の摩耗）が認められたため、当該のシャフトを交換	D
7	3号機	復水脱塩装置（Ｊ塔）出口弁（MO-F008J）点検において、同弁のトルク設定用スプリングに摩耗が認められたため、当該のスプリングを交換	D
8	3号機	湿分分離器（Ｂ）内部の浸透探傷検査において、内部構造部の一部に未溶接部位が認められたため、当該未溶接部を溶接補修	D
9	3号機	プロセス放射線モニタ系の非常用ガス処理系放射線モニタサンプルガス温度指示計（TIS012）点検において、同指示計の指示値不良（ハンチング）が認められたため、当該指示計の交換を検討	D
10	3号機	原子炉建屋地下１階残留熱除去機器冷却系補給水タンク（Ｂ）近傍の床面に水溜まりがあるとの連絡を協力企業作業員より受け、確認したところ、水溜まり（約0.950リットル）を確認した。調査を行った結果、残留熱除去機器冷却系補給水タンク（Ｂ）の液位発信器（LT113B）点検後の復旧忘れで、同計器が検出不良（低め指示）となったことから、同タンク補給水弁が規定液位で全閉せず、同タンクオーバーフローラインより水がファンネルへ流れ、ファンネルより溢水したものと推定された。当該漏えい水を汚染検査（汚染なし）後、除去、及び対応検討	D
11	3号機	所内電源設備480Ｖモーターコントロールセンター3SHX-1（ユニットNo.９D：取水設備トラベリングスクリーン（C)）点検において、負荷側制御回路の絶縁抵抗測定値に判定値外れが認められたため、調査及び不良箇所を補修	D
12	3号機	主タービン点検による低圧タービン（Ｃ）下半ノズルダイヤフラムの浸透探傷検査において、同ダイヤフラム旋回防止板の溶接線に指示模様が認められたため、当該部を溶接補修	D
13	4号機	プロセス放射線モニタ系の気体廃棄物処理設備エリア排気放射線モニタサンプルポンプ（Ｂ）において、「モニタ流量異常」表示が発生し、停止したことから、確認したところ、流量補償弁（F175）が全開位置で同ポンプの吸込圧力調整が出来ないことが認められたため、調査及び対応検討	D
14	その他	高起動用変圧器クーラー制御盤点検において、同制御盤の換気口フィルター２箇所に破損（劣化と推定）が認められたため、当該フィルターを交換	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３