不適合管理委員会報告情報（平成19年4月10日分）｜原子力

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平成１９年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年４月１０日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年4月10日（火）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１５　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	設備パトロールにおいて、タービン補機冷却系熱交換器（Ｃ）海水側水室ドレン弁（F505C）にシートリークが認められたため、当該弁を点検	D
2	2号機	タンクベント処理系タンクベント排風機（Ｂ）インレットベーン（AO-D005B）動作試験時、同インレットベーン開度表示器に動作不良が認められたため、当該インレットベーン開度表示器を点検	D
3	2号機	補機冷却海水系電解鉄イオン供給装置点検において、同装置配管フランジの締付け用ボルト・ナットに腐食が認められたため、当該ボルト・ナットを交換	D
4	2号機	原子炉補機冷却系第２中間ループ熱交換器（Ｃ）点検時、同熱交換器海水側ドレン弁（F505C）に弁体シートのライニング変形、弁座シートライニングの厚さ減少、及び同熱交換器海水側出口圧力計元弁（F704C）グランド締付け用ボルトに折損、固着が認められたため、当該弁（２個の弁）を交換	D
5	3号機	所内電源設備480Ｖモーターコントロールセンター3D-1-1（ユニットNo.７A：予備）点検において、熱動過電流継電器に動作不良（リセットができない）が認められたため、当該熱動過電流継電器を交換	D
6	3号機	原子炉補機冷却系第２中間ループ熱交換器（Ｂ）用貝殻除去装置点検時、同貝殻除去装置出入口差圧発信器（DPT005B）の均圧弁付近より海水の滴下が認められたため、滴下箇所を調査後、補修	D
7	3号機	残留熱除去系圧力抑制室スプレイ注入弁（MO-F013B）点検時、同弁ケーブル用フレキシブル電線管の接続金具に破損が認められたため、当該フレキシブル電線管を交換	D
8	3号機	高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電設備空気圧縮機（H-2）用電動機点検において、同電動機のプーリーキー取付け時の隙間に減少（キー打ち込み量の増加）が認められたため、当該プーリーキーを交換	対象外
9	3号機	タービン補機冷却系熱交換器（Ｃ）の渦流探傷検査において、伝熱管１１本に不入管、解析不能１本、及び伝熱管２本に残存肉厚の判定値外れが認められたため、当該伝熱管を交換	D
10	3号機	原子炉建屋付属棟において、電動機絶縁劣化診断装置を片付けていた際、同装置の主電源用配線用しゃ断器の操作レバーを誤って破損させたため、当該配線用しゃ断器を交換	D
11	3号機	残留熱除去機器冷却海水系の系統水張り後の漏えい確認において、非常用ディーゼル発電設備冷却系熱交換器（Ｂ）の海水側水室ドレン弁（F608B）にシートリークが認められたため、当該弁を点検	D
12	3号機	非常用ディーゼル発電設備冷却系熱交換器（Ｂ）の海水側水室ドレン弁（F608B）点検による同熱交換器の隔離時、同熱交換器海水側水室の入口弁（F308B）及び出口弁（F309B）を閉としたにもかかわらず、海水が止まらなかったことから、同入口弁又は出口弁にシートリークが考えられるため、対応検討　なお、当該入口弁及び出口弁は通常時、「開」使用	D
13	3号機	設備監視において、500kV富岡線２号/母線電圧周波数記録計（V/HZR601)に異音（記録用紙送り用モータ部と推定）の発生が認められたため、当該記録計を点検　なお、記録計動作に問題なし	D
14	4号機	換気空調系湿分分離器室空調機の運転切替（Ｄ→Ｃ）時、停止した空調機（Ｄ）が逆転したことから、空調機（Ｄ）の出口逆流防止ダンパの動作不良（開固着）と考えられるため、当該逆流防止ダンパを点検	D
15	3.4号廃棄物処理設備	設備監視において、原子炉冷却材浄化系樹脂沈降分離槽（Ａ）に液位上昇が確認されたことから調査したところ、原子炉冷却材浄化系／燃料プール冷却材浄化系ヘッダー（Ｂ系）洗浄水入口弁（AO-F121B）にシートリークが認められたため、当該弁を点検	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する　事象	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器等の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・国、地方自治体等へ大きな影響を与える事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた事象　・運転監視の強化が必要な事象
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３