不適合管理委員会報告情報（平成19年3月15日分）｜原子力

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平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年３月１５日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年3月15日（木）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１３　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	コントロール建屋換気空調系電気品室空調機の運転切替（Ａ系→Ｂ系）時、起動した冷凍機（Ｂ）が吸込圧力低にて停止した。調査を行ったところ同冷凍機の起動にかかわる制御回路に動作不良があると考えられるため、当該冷凍機制御回路を調査、点検	D
2	2号機	低圧炉心スプレイ系ポンプ手動起動試験（定例試験）において、ポンプを起動したところ、即停止する事象が発生した。その後、同ポンプの再起動操作を行い、ポンプが正常に起動し異常の無いことを確認した。当該ポンプの電源設備を点検	C
3	3号機	補機冷却海水系電解鉄イオン供給装置点検による水抜き作業時、同供給装置の廃棄物処理補機冷却系熱交換器（Ａ）入口流量計（FI037A）、同系熱交換器（Ｂ）入口流量計（FI037B）、及び電解鉄イオン供給装置電解槽出口流量スイッチ（FS035）に動作不良（スティック）が認められたため、当該流量計、流量スイッチを点検	D
4	3号機	補機冷却海水系電解鉄イオン供給装置海水供給ポンプ（Ｂ）点検において、ポンプ主軸のスリーブ外径寸法に判定値外れ、ポンプ主軸に腐食、及びポンプグランド押さえに腐食、並びに貫通孔が認められたため、当該スリーブを交換、及びポンプ主軸、グランド押さえを補修	D
5	3号機	主蒸気隔離弁気密漏えい試験装置の健全性確認において、同装置のラック（H22-R031）内供給弁（B22-6D）にシートリークが認められたため、当該弁を点検	D
6	3号機	気体廃棄物処理系排ガス冷却機の漏えい確認において、排ガス冷却機(A、B)の容量制御弁（F315A、B）のグランド部より、気体の微少漏えいが認められたため、当該弁グランドのパッキンを交換	D
7	3号機	残留熱除去機器冷却系（B系）点検による系統水抜き作業時、同系熱交換器（Ｂ）出口ライン圧力検出器元弁（F704B）からのシートリークが認められたため、当該弁を点検	D
8	3号機	燃料プール冷却浄化系熱交換器（Ｂ）点検による同熱交換器の原子炉補機冷却系第２中間ループ側の水抜き作業時、原子炉補機冷却系第２中間ループサージタンクの液位が降下したことから、調査したところ同熱交換器（Ｂ）第２中間ループ出口弁（F082B）のシートリークが判明したため、当該弁を点検	D
9	3号機	設備監視において、制御棒駆動系水圧制御ユニット点検のためにアキュームレータ内の圧力を開放している（「アキュームレータ異常」表示の発生）にもかかわらず、水圧制御ユニット（制御棒座標：50-15）の「アキュームレータ異常」表示が解除したことから確認したところ、同ユニットのアキュームレータ充填水入口弁（113）のシートリークが認められたため、当該入口弁を点検	D
10	4号機	換気空調補機冷却系主冷凍機（Ｂ）の試運転前確認時、同冷凍機に「蒸発器出口冷水温度低」表示が発生しており、確認したところ蒸発器冷水出口温度計に指示値不良（ダウンスケール）が認められたことから、冷水温度検出器（TE-102B）の動作不良と考えられるため、当該冷水温度検出器を点検	D
11	3.4号廃棄物処理設備	高電導度廃液系濃縮器循環ポンプ（Ｂ）封水ラインの復旧時、同系蒸発缶（Ｂ）の液位が上昇したことから確認したところ、同ポンプメカニカルシール部から封水が系統内へ流入したことが判明したため、当該メカニカルシールを交換	D
12	その他	定期事業者検査記録の非破壊検査記録の確認において、同検査記録３件（１号機第18回、２号機第16回、３号機第13回）に誤記が認められたため、記録訂正正誤表を作成し記録に添付	D
13	その他	データ処理に関する点検、調査において、定期事業者検査実施報告書（１号機第18回、２号機第16回、３号機第13回、４号機第13回）の４件に誤記（転記ミス、記載漏れ）が認められたため、当該定期事業者検査実施報告書の誤記を訂正、是正処置を実施	C

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３