不適合管理委員会報告情報（平成19年3月14日分）｜原子力

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平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１９年３月１４日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成19年3月14日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

区分２　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	3号機	定期検査中の３号機において、３月13日午後０時７分、「ＲＨＲ（残留熱除去系）ポンプＡトリップ」、「ＲＨＲ（停止時冷却）系Ａ配管破断」及び「ＲＨＲ（停止時冷却）系Ｂ配管破断」警報が発生し、残留熱除去系ポンプ（Ａ）が停止した。なお、警報は直ちに解除した。　現場調査をおこなった結果、配管の破断、水の漏えいは確認されなかったことから、当該警報の発生原因は、ＲＨＲ（Ｂ）系点検のための水抜き作業にともない、当該系統のポンプ入口弁の開操作を実施していたところ、安全隔離処置が不十分であったことにより、警報が誤って発生し、当該ポンプが停止したものと推定した。　なお、原子炉は満水状態であり、当該ポンプが停止していても燃料プール冷却系および原子炉冷却材浄化系で原子炉を冷却しており、安全上問題ない。　今後、原因について詳細に調査	As	・3月13日公表済　(PDF150.0KB）

　　区分３　：　該当なし

その他　：　８　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	主復水器連続洗浄装置（A1系）の洗浄運転中において、「工程渋滞」表示が発生し、洗浄運転が停止したため、確認したところ、貝分離装置（A1）入口弁（AO-F011A）が全閉位置にもかかわらず、開閉状態表示灯が両点灯（閉側、開側ともに点灯）しており、閉側検出リミットスイッチに変形が認められたことから、同リミットスイッチの動作不良と考えられるため、当該リミットスイッチを点検	D
2	3号機	循環水系循環水ポンプ（A,B,C）系の圧力検出ラインの水張り実施時、計装用計器のテスト弁５台（ポンプ（A,C）吐出圧力スイッチ（PS003A,C）、ポンプ（A,B,C）吐出圧力計（PI001A,B,C））に不良（閉固着）、計器止弁１台（ポンプ（C）吐出圧力計（PI001C））及び計器ドレン弁１台（復水器（C）第１水室出口圧力発信器（PT017C））に弁の詰まりが認められたため、当該弁を点検	D
3	3号機	原子炉補機冷却系第２中間ループ（Ｃ）系の弁点検において、同系熱交換器（Ｃ）水室ドレン弁（F505C）、及び貝殻除去装置（Ｃ）出入口差圧発信器元弁（F705C）の弁体、弁座シート面に噛み込みによる傷が認められたため、当該ドレン弁及び発信器元弁を交換	D
4	3号機	原子炉補機冷却系第２中間ループ（Ｃ）熱交換器用貝殻除去装置（Ｃ）点検において、同装置吐出配管フランジ面のライニングに一部剥がれが認められたため、当該フランジ面のライニングを張り替え	D
5	4号機	工具管理センターより借用している工具の返却前確認時、コンベックス（計測器）１個の紛失が認められたため、当該工具を捜索	D
6	4号機	第14回定期事業者検査「応力改善に伴う原子炉再循環系配管等の非破壊検査（IHSI前検査）」記録の保存前確認において、同記録の一部が複写版（本来は原紙の検査記録）となっていることが確認された。検査記録としては記録の一部が複写版ではあるものの記録内容に不備がないことを確認、対応を検討	D
7	その他	「福島第二原子力発電所第１号機第18回定期事業者検査実績報告書」において、定期事業者検査中の線量に誤記（転記ミス）が認められたため、当該報告書の誤記を訂正	A	・３月８日No.６　関連不適合・H19年4月16日再審議にてグレード変更「D→A」
8	その他	定期事業者検査要領書「固体廃棄物処理系焼却炉機能検査」において、誤記が認められたため、当該要領書の誤記を訂正	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３