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平成18年度 不適合管理委員会報告情報(平成19年1月29日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成19年1月29日(月)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 該当なし

   区分 2 : 該当なし

   区分 3 : 該当なし

   その他 : 17 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1号機 設備パトロールにおいて、主復水器連続洗浄装置(C系)のボール回収器入口弁2台(MO-F002E、2F)のボンネット部より海水の微少な漏えいが認められたため、当該弁を点検 D  
2 1号機 設備パトロールにおいて、気体廃棄物処理系ドレンポンプバイパス弁(F080)にシートリークが認められたため、当該弁を点検 D  
3 2号機 設備監視において、原子炉格納容器調気系ドライウェル常時補給用窒素ガス流量・圧力記録計(F/PRS-605)の窒素ガス流量値が上昇していることが認められたため、調査を行った結果、同流量検出系に指示値不良があると考えられるため、当該流量検出系を点検 なお、ドライウェル圧力、酸素濃度に問題なし D  
4 2号機 設備パトロールにおいて、油入ケーブル(OFケーブル)洞道排水ポンプが運転水位ではないにもかかわらず、連続運転状態であったことが認められた。同ポンプの停止回路に不具合があるものと考えられるため、当該ポンプ制御回路を調査後、補修 D  
5 2号機 設備パトロールにおいて、復水ろ過装置復水ろ過器(E)塔保持ポンプ吐出弁(AO-F009E)のダイアフラム部より微少な空気の漏えいが認められたため、当該弁の点検を検討 D  
6 3号機 試料採取系試料採取点(SP33)のサンプル除湿温度スイッチ(TS185)点検時、除湿器に不具合(電源表示灯等の不点)が認められたため、当該除湿器を点検 D  
7 3号機 設備監視において、タービン補機冷却系サージタンク水位に低下傾向が認められたことから調査を行ったところ、タービン補機冷却系熱交換器(B) の伝熱管に漏えいが考えられるため、当該漏えい伝熱管を交換 D  
8 3号機 設備パトロールにおいて、循環水ポンプ(A)のベント配管溶接部に腐食の発生、及び腐食部からの水のにじみが認められたため、当該ベント配管を補修 D  
9 3号機 漏えい検出系において、「原子炉隔離時冷却系配管/機器室雰囲気温度高」表示が発生したことから確認したところ、機器設置区域差温度記録計(DTRS601)の同室温度指示に指示値不良(オーバースケール)が認められたため、当該差温度記録計、及び温度検出系を点検 なお、雰囲気温度は通常値であり、問題なし D  
10 3号機 主蒸気系において、「逃がし安全弁漏えい」表示が発生したことから確認したところ、温度記録計(TRS601)の逃がし安全弁(K)出口管温度指示に指示値不良(ハンチング)が認められたため、当該温度記録計を点検 なお、プロセス計算機の指示値は通常値であり、問題なし D  
11 3号機 設備パトロールにおいて、残留熱除去機器冷却系(A系)ポンプ(A、C)吐出弁(MO-F112A)の弁体部より異音の発生が認められたため、調査、点検を検討 D  
12 4号機 原子炉圧力容器漏洩検査において、原子炉冷却材浄化系安全弁(F154A)(検査対象外)より漏えいが認められたため、当該弁を点検 D  
13 4号機 原子炉補機冷却系第2中間ループ冷却水の燃料プール冷却浄化系熱交換器(A)出口弁(MO-F218A)点検時、同弁の「開側」制御回路に制御展開接続図との相違が認められたため、調査及び対応検討 なお、同弁の機能上に問題なし D  
14 4号機 定期事業者検査「原子炉保護系インターロック機能検査(その3)」の社内事前検査実施時、判定基準他に誤記が認められたため、当該要領書の誤記を訂正 D  
15 4号機 原子炉隔離時冷却系テスト可能逆止弁(外側)バイパス弁(AO-F026)の開閉試験において、同弁が作動しなかったことから調査を行った結果、原子炉隔離時冷却系注入弁(MO-F004)のインターロック用リミットスイッチに不具合(接触不良等)があると判明したため、当該注入弁のリミットスイッチを点検 D  
16 4号機 設備パトロールにおいて、原子炉建屋付属棟換気空調系排気ファン(A)用電動機の反負荷側軸受け用給油口部に破損(変形)が認められたため、当該給油口部を点検 D  
17 その他 河川法未申請にかかわる調査において、許可申請の内容に現場との相違が確認されたため、今後、是正処置を検討、実施 C  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・保安規定に関わる不適合事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた不適合事象
 ・運転監視の強化が必要な事
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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