不適合管理委員会報告情報（平成18年12月20日分）｜原子力

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平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１８年１２月２０日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成18年12月20日（水）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１２　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	取水設備スクリーン装置点検において、レーキ付きバースクリーン（Ｆ）、トラベリングスクリーン（Ｆ）の頭軸、及び尾軸のシャフトスリーブ間隙寸法に判定値外れ、トラベリングスクリーン（Ｆ）の駆動チェーンホイール軸固定用キーの寸法に判定値外れが認められたため、当該頭軸、尾軸のシャフトスリーブを補修、及びキーを交換	D
2	1号機	非常用ディーゼル発電設備（A系）室換気空調系の加熱蒸気系給気加熱器温度調整弁の安全隔離実施時、同調整弁入口弁（F455）を「閉」としたにも係わらず、同調整弁前ドレン弁より加熱蒸気の微少な流出があることから、同調整弁入口弁のシートリークが考えられるため、当該調整弁入口弁を点検	D
3	2号機	高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電設備室換気空調系排気ファン（Ｂ）用電動機点検において、回転子軸の軸受け嵌め合い部（負荷側、反負荷側）の外形寸法、及び反負荷側軸受けケース内径寸法に判定値外れが認められたため、当該軸及び軸受ケースを補修	D
4	2号機	設備監視において、原子炉建屋６階の炉心上部監視用ＩＴＶの画像に歪みが認められたため、当該監視用ＩＴＶ装置を補修	D
5	3号機	プロセス計算機から炉心性能計算機へ伝送している移動式炉内計装系(TIP)の中性子束測定データ確認時、データの一部に誤りがあることが認められたため、データ演算ソフトを修正　同データによる影響を評価したところ、原子炉施設保安規定に定める運転上の制限（原子炉熱的制限値）に影響のない範囲であることを確認した	A
6	4号機	定期事業者検査要領書「安全保護系検出器要素性能（校正）検査（その２）」において、誤記が認められたため、当該要領書の誤記を訂正	D
7	4号機	補機冷却海水系配管取替工事において、取替配管の配管接続フランジの締付けボルト穴位置が既設配管フランジの締付けボルト穴位置と一致していないことが認められたことから、確認したところ既設配管フランジのボルト穴位置が正規位置から外れていることが判明したため、既設配管フランジを補修	D
8	4号機	試料採取系において、「原子炉冷却材浄化系ろ過脱塩器入口ｐＨ※高／低」表示が発生したことから、確認したところ同ろ過脱塩器入口ｐＨ記録計（pHRS-616）に指示値不良（オーバースケール）が認められたため、当該記録計を点検　なお、現場指示計の指示値は問題なし ※ｐH：ペーハー（水素イオン濃度指標）	D
9	4号機	活性炭式希ガスホールドアップ装置再生ガス冷却器ドレントラップ出口弁(F553)の「閉」操作時、同弁の操作不能（開固着）が認められたため、当該弁を点検	D
10	4号機	漏えい検出系において、「ドライウェル低電導度ドレンサンプ流量高」表示が発生したことから、確認したところドライウェル低電導度ドレンサンプ流量記録計（FRS-637）に指示値不良（オーバースケール）が認められたため、当該記録計を点検　なお、現場指示計の指示値は問題なし	D
11	3,4号廃棄物処理設備	固化系固化材供給ポンプ用電動機点検において、同電動機反負荷側ブラケット外面及び電動機冷却ファンに腐食の発生が認められたため、調査及び対応検討	D
12	3,4号廃棄物処理設備	粉体ホッパ供給装置（Ａ）加熱蒸気入口弁（AO-F380A）点検において、同弁の弁体シート面に腐食の発生が認められたため、当該弁体を交換	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３