不適合管理委員会報告情報（平成18年12月12日分）｜原子力

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平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１８年１２月１２日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成18年12月12日（火）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１５　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	タービン建屋換気空調系オペフロ排風機（Ａ）サクションベーン（Ａ）点検において、同駆動用空気シリンダのピストンロッド部より空気の微少漏えいが認められたため、当該空気シリンダのパッキンを交換	D
2	1号機	設備パトロールにおいて、試料採取系原子炉格納容器内酸素分析サンプルポンプ（Ａ）より異音の発生が認められたため、当該サンプルポンプを点検	D
3	1号機	設備パトロールにおいて、原子炉冷却材再循環ポンプ用可変周波数電源装置（Ｂ）用発電機室の西側扉パッキンの外れが認められたため、当該扉パッキンを補修	D
4	2号機	設備パトロールにおいて、原子炉建屋の計装用圧縮空気系空気分岐箱内の低電導度廃液系受タンク（Ａ）再循環弁（AO-F015A）操作用空気元弁より空気の微少漏えいが認められたため、当該弁を点検	D
5	2号機	原子炉建屋付属棟高圧炉心スプレイ系ディーゼル発電設備室換気空調系排気ファン（Ａ）点検において、カップリング内径寸法、及びファン軸のカップリング嵌め合い部、軸受け嵌め合い部（負荷側・反負荷側）の外形寸法に判定値外れが認められたため、当該カップリング部及び軸を補修	D
6	3号機	取水設備バー回転式スクリーン（Ｆ）用電動機点検において、同電動機の冷却ファンカバーに腐食（塩害によるものと推定）が認められたため、当該ファンカバーを交換	D
7	3号機	タービン補機冷却系熱交換器（Ｂ）用貝殻除去装置運転時、同装置からの貝殻排出不良が確認されたため、調査を行った結果、同貝殻除去装置ブロー配管に詰まりが認められたため、当該ブロー配管を清掃	D
8	3号機	復水浄化系復水ろ過装置プリコート操作時、プリコート材供給タンク液位検出系によるインターロックの動作不良（プリコート保持工程の停止　同タンク液位低警報の不動作等）が認められたため、当該プリコート材供給タンク液位検出系を点検	D
9	4号機	復水浄化系復水ろ過装置復水ろ過器（Ｊ塔）の漏えい確認試験において、当該ろ過器（Ｊ塔）の内圧が低下したことから、調査した結果、同Ｊ塔入口弁（MO-F001J）、及び出口弁（MO-F003J）にシートリークが認められたため、同弁を点検	D
10	4号機	補機冷却海水ポンプ（Ｃ）用電動機点検において、同電動機負荷側軸受けの潤滑油給油口の腐食が認められたため、当該給油口を交換	D
11	4号機	循環水ポンプ（Ｃ）用電動機上部の点検用フロアプレート交換時、同プレートの固定用ボルト孔に位置ずれが認められたため、当該プレートのボルト孔を修正	D
12	4号機	原子炉建屋換気空調系空調ダクト点検において、原子炉冷却材浄化系循環ポンプ（Ａ）室差圧制御ダンパ（AO-F004A）、及び制御棒補修室差圧制御ダンパ（AO-F011）の駆動用空気ライン空気フィルタからの空気漏えいが認められたため、当該空気フィルタのＯリング（オーリング）を交換	D
13	4号機	非常用ディーゼル発電設備（Ａ系）ディーゼル機関ターニング装置点検において、同装置モースワイヤ（ターニング装置ロック用ワイヤー）保護管の被覆に割れ（被覆の劣化）が認められたため、当該モースワイヤを交換	D
14	3.4号廃棄物処理設備	焼却設備軽油供給ポンプ用電動機点検において、反負荷側軸受けケース内径寸法に判定値外れ、及び反負荷側軸受押さえ用ワッシャ（ライナリング：高圧側の液体を逃さないための部材）に摩耗が認められたため、当該電動機を交換	D
15	3.4号廃棄物処理設備	シャワードレン系（以下、ＨＳＤ）収集タンク（Ｂ）の４号カナル放出中において、ＨＳＤ逆洗水タンク（Ｂ）に「液位高」表示が発生したことから、確認したところ、放出ライン途中にあるＨＳＤろ過器（Ｂ）の逆洗水がＨＳＤ逆洗水受タンク（Ｂ）に入り、フィルタを通した後、ＨＳＤサンプへ排水されるべきところ、ＨＳＤ逆洗水受タンク（Ｂ）から排水されていないことが確認されたため、当該逆洗水受タンク（Ｂ）出口配管を清掃	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３