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平成18年度 不適合管理委員会報告情報(平成18年11月29日分)

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。
平成18年11月29日(水)に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

   区分 1 : 該当なし

   区分 2 : 該当なし

   区分 3 : 該当なし

   その他 : 18 件
No. 号機等 不適合件名 グレード 備 考
1 1号機 漏えい検出系ダストサンプリングラック(H22-P190)点検において、同サンプリングポンプ(No.1)の運転時間計に動作不良が認められたため、当該運転時間計を交換 D  
2 1号機 主発電機固定子冷却水ポンプ予備機自動起動試験(定例試験)時、起動した予備側ポンプの停止操作を行った際、操作スイッチを「切」から「自動」位置としたところ、同ポンプは一旦停止した後、再度起動することが認められたため、確認したところ、吐出圧力スイッチ(PS002A)の動作不良が考えられることから、当該圧力スイッチを点検 D  
3 1号機 サービス建屋換気空調系冷却水供給ラインドレン弁(F689)点検において、弁棒の操作ハンドル装着部に曲がりが認められたため、弁棒、弁体一式を交換 D  
4 3号機 酸素注入系酸素ボンベ切り替え操作時、ボンベ出口弁2台(F001C、F001E)のグランド部より酸素の微少な漏えいが認められたため、当該弁を点検 D  
5 3号機 設備パトロールにおいて、主タービンリフトポンプ(No.3)収納箱の上蓋内側に取付られている系統概略図(金属板)の取付ネジ2本の紛失(全4本)が認められたため、当該ネジを取付 対象外  
6 3号機 原子炉補機冷却系第2中間ループ熱交換器(C)の海水系統水張り操作時、同熱交換器の貝殻除去装置過流フィルタ出入口差圧計元弁が「閉」状態にもかかわらず、差圧計指示値が上昇したことから同差圧計元弁(F704C:高圧側)にシートリークがあると考えられるため、当該差圧計元弁を点検 D  
7 3号機 原子炉補機冷却系第2中間ループ熱交換器(C)の海水系統水張り操作時、同熱交換器の貝殻除去装置過流フィルタ出入口差圧計元弁が「閉」状態にもかかわらず、差圧計指示値が上昇したことから同差圧計均圧弁を「開」とし、差圧計の均圧操作を行ったが指示に変化がなかったことから、同均圧弁に詰まりがあると考えられるため、当該差圧計均圧弁を点検 D  
8 4号機 復水器空気抽出系復水器真空ポンプ入口弁(MO-F403)リミトルク点検において、リミットスイッチ(副側)のリミットスイッチローター1本(ローターはリミットスイッチ1台に2本)に割れが認められたため、当該リミットスイッチを交換 D  
9 4号機 活性炭式希ガスホールドアップ装置排ガスブロア入口圧力制御器(PIC-019)点検において、同制御器テスト弁の閉止プラグ取付部に亀裂が認められたため、当該閉止プラグ取付部を交換 D  
10 4号機 気体廃棄物処理系排ガス予熱器(A、B)の供給蒸気調節弁(TCV-F010A、F010B)点検において、同弁に弁駆動部と弁体とのカップリングに緩みが認められたため、当該弁を点検 D  
11 4号機 所内電源設備480Vモーターコントロールセンター4B-1-3(2B:ボール循環ポンプ吸込弁(B-1):MO-F005B)点検において、同吸込弁用電動機のスペースヒーター回路の絶縁抵抗測定値に判定値外れが認められたため、当該スペースヒーター回路を調査、補修 D  
12 4号機 タービン補機冷却系熱交換器(A)の貝殻除去装置過流フィルタ(D005A)点検において、同過流フィルタ点検用マンホール蓋の内面ライニングに剥離が認められたため、当該剥離箇所のライニングを交換 D  
13 4号機 原子炉建屋換気空調系燃料プール冷却浄化系熱交換器(A)室差圧制御ダンパ(AO-F012A)点検において、駆動空気ラインの空気フィルタ部より空気の微少漏えいが認められたため、当該空気フィルタを交換 D  
14 4号機 制御棒駆動系駆動水ポンプ(A系)の主油ポンプ点検において、同ポンプのカップリングピン摺動部に摩耗、ペースト状酸化物が認められたため、当該カップリングを交換 D  
15 4号機 制御棒駆動機構(制御棒座標:26-43)点検において、インディックスチューブ窒化層に剥離が認められたため、当該インディックスチューブを交換 D  
16 1.2号廃棄物
処理設備
廃棄物処理建屋換気空調系サービス区域送風機(A)点検において、ファン軸とファンとの嵌め合い寸法に判定値外れが認められたため、当該ファン軸を交換 D  
17 3.4号廃棄物
処理設備
設備パトロールにおいて、3号機トレンチ内の加熱蒸気、戻り系蒸気配管ドレントラップ(D016)に動作不良が認められたため、当該ドレントラップを点検 D  
18 3.4号廃棄物
処理設備
設備パトロールにおいて、固化系シール水ストレーナ差圧計(DPIS1431)に指示値不良(ダウンスケール)が認められたことから確認したところ、検出配管の詰まりが考えられるため、当該差圧計検出配管を清掃 D  

【凡 例】
公表区分 事象の概要 主な具体例
  区分1  法律に基づく報告事象等の重要な事象  ・ 計画外の原子炉の停止
 ・ 発電所外への放射性物質の漏えい
 ・ 非常用炉心冷却系の作動
 ・ 火災の発生  など
  区分2  運転保守管理上、重要な事象  ・ 安全上重要な機器等の軽度な故障
   (技術基準に適合する場合)
 ・ 管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい
 ・ 原子炉等への異物の混入  など
  区分3  運転保守管理情報の内、信頼性を確保
 する観点から速やかに詳細を公表する
 ・ 計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化
 ・ 原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障
 ・ 主要パラメータの緩やかな変化
 ・ 人の負傷または病気の発生  など
  その他  上記以外の不適合事象  ・ 日常小修理  など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

 原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
 * 「不適合の定義」(JEAG4101-2000より)
   本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為(判断)とは異なる行為(判断)

○ 不適合管理グレード分け(不適合管理委員会にて決定)
管理グレード 主な具体例
 As  ・法令、安全協定に基づく報告事象
 ・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
 A  ・保安規定に関わる不適合事象
 ・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
 B  ・国の検査等で指摘を受けた不適合事象
 ・運転監視の強化が必要な事
 C  ・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
 D  ・通常のメンテナンス範囲内の事象
 対象外  ・消耗品の交換等の事象


(お問い合わせ)
 福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
 電 話 0240-25-1353



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