不適合管理委員会報告情報（平成18年11月20日分）｜原子力

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平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１８年１１月２０日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成18年11月20日（月）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１５　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	設備パトロール点検において、タービン潤滑油系主油タンク及び油清浄機の油面低下により油フィルターポンプが非常停止したことから、確認したところ、主油冷却器出口冷却水に油を検出したことから、同主油冷却器（Ａ）の伝熱管に漏えいがあると考えられるため、対応検討	D
2	3号機	設備パトロールにおいて、復水脱塩装置系の屋外苛性ソーダタンク廻りに設置している純水補給水系の屋外非常用水元弁（F193）にシートリーク（１滴／10秒の滴下）が認められたため、対応検討	D
3	3号機	設備パトロールにおいて、制御棒駆動系制御棒駆動水ポンプ（Ａ）吸込圧力計（PI-002A）に指示値不良（ハンチング）が認められたため、当該圧力計を点検	D
4	3号機	設備パトロールにおいて、タービン建屋加熱蒸気・戻り系凝縮水移送ポンプ（Ａ）反カップリング側グランド部のグランドリーク水量の多いことが認められたため、当該グランド部を増締め	対象外
5	3号機	設備パトロールにおいて、タービン駆動原子炉給水ポンプ（Ｂ）用低圧加減弁（No.３）のグランド部に微少な蒸気漏えい、凝縮水の滴下（２～３滴）が認められたため、汚染検査（汚染なし）、及び対応検討	D
6	4号機	原子炉冷却材再循環ポンプ可変周波数電源装置（Ｂ）用発電機（Ｂ）点検において、固定子巻線スロットの楔に緩みが認められたため、楔全数を打ち直し	D
7	4号機	コントロール建屋換気空調系中央制御室冷凍機（Ａ）圧縮機（Ａ－１）点検において、ピストン連接棒１本の破損が認められたため、当該連接棒を交換	D
8	4号機	原子炉圧力容器水張り時、「燃料プールゲート又は圧力容器・格納容器漏えい」表示が発生したことから、確認したところ原子炉建屋３階北西側床ファンネルより水の飛散（漏えい量：約0.25リットル）が認められた。調査結果、燃料プールゲートリークドレン弁（F125）が開状態（本来は閉）であったこと、及び作業手順書に同弁に関する記載が漏れていたことが判明した。漏えい水を汚染検査（1.23E＋3ベクレル）後、除染、及び対応検討	C
9	4号機	主タービン点検による低圧タービン（Ａ）点検において、外部車室温度計４箇所の取付座に腐食による減肉が認められたため、当該温度取付座を溶接補修	D
10	4号機	タービン建屋換気空調系復水浄化ポンプ室排気ダクト点検において、同排気ダクト内部に油の付着（油ミストと推定）が認められたため、当該油を除去及びダクト内部を清掃	D
11	4号機	電動機点検において、ホウ酸水注入系（Ｂ系）補助油ポンプ用電動機を点検すべきところ、誤ってA系補助油ポンプの電動機を点検したことが判明したため、当該補助油ポンプを組立復旧及び対応検討（原因は、作業予定表作成時の点検対象機器の間違い、及び確認者の確認不足と推測される）	C
12	4号機	非常用ディーゼル発電設備（Ｂ系）試運転時、同ディーゼル機関排気ガス温度計に指示値不良が認められたため、当該温度計を交換	D
13	1,2号廃棄物処理設備	廃棄物処理建屋換気空調系冷凍機（Ｂ）点検において、インペラーに一部欠損、油ポンプ軸の中間軸受け間隙寸法に判定値外れ、及びサクションベーンに動作不良が認められたため、当該インペラ及び中間軸受を交換並びにサクションベーンを点検	D
14	1,2号廃棄物処理設備	設備監視において、１号機シャワードレンのカナル放出ライン（大流量）出口流量値に指示値不良が認められ、確認したところ、同流量検出器（FT106）の検出配管に詰まりがあると考えられるため、当該流量検出配管を清掃	D
15	3,4号廃棄物処理設備	濃縮廃液系タンク（Ａ）温水供給ラインドレン弁（F610A）の開操作時、同弁が閉固着により操作不能であることが認められたため、当該弁を点検	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３