不適合管理委員会報告情報（平成18年11月16日分）｜原子力

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平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１８年１１月１６日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成18年11月16日（木）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

区分１　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	4号機	定期検査中の４号機において、11月15日に実施した非常用ガス処理系の放射性気体廃棄物の定例分析で測定に必要なサンプリングができていないことが、同日午後０時頃判明した。　非常用ガス処理系運転時には、保安規定第89条（放射性気体廃棄物の管理）において、希ガス、よう素および粒子状の放射性物質濃度の測定を行うこととなっていたが、当該系統のサンプリング装置改造工事によりサンプリング用フィルタを系統から切り離していたため、一時的によう素及び粒子状の放射性物質濃度の測定を行うことができなかった。　今後、原因を調査　なお、モニタリングポストの指示に有意な変動、及び本事象による外部への放射能の影響はなし	As	・11月15日公表済 (PDF146.0kB)

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　２１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	設備監視において、格納容器内雰囲気モニタ系酸素濃度記録計（O2R603A）に印字不良（酸素濃度Ａ（赤ペン）の印字のかすれ）が認められたため、当該記録計を補修　なお、指示値に異常なし	D
2	1号機	放射性ドレン移送系サービス建屋シャワードレンサンプポンプ（Ａ）の試運転時、停止中のシャワードレンサンプポンプ（Ｂ）が逆転したことから、同サンプポンプ（Ｂ）吐出側逆止弁（F251B）にシートリークがあると考えられるため、当該逆止弁を点検	D
3	1号機	放射性ドレン移送系サービス建屋シャワードレンサンプポンプ（Ａ）の試運転時、停止中のシャワードレンサンプポンプ（Ｂ）が逆転したことから、同サンプポンプ（Ｂ）吐出側逆止弁（F251B）にシートリークがあると考えられるため、当該逆止弁を点検	D
4	3号機	タービン建屋海水ストームドレンサンプタンク点検において、同タンク内ライニングの剥離が認められたため、当該ライニング剥離部を補修	D
5	3号機	タービン補機冷却系熱交換器（Ｃ）水室の排水操作時、同水室ドレン配管の排水不良が認められたため、水室ドレン弁（F508C）の詰まりと考えられるため、当該弁を点検	D
6	4号機	タービングランド蒸気系グランド蒸気排風機（Ａ）入口弁（MO-F045A）リミトルク点検において、リミットスイッチに破損が認められたため、当該リミットスイッチを交換	D
7	4号機	抽気系タービンバイパス弁グランドシール蒸気出口逆止弁（F044A）点検において、弁座シート面に著しい浸食が認められたため、当該弁の交換を検討	D
8	4号機	海水補機冷却系（Ｂ系）手動弁点検において、14台（ベント弁３台、ドレン弁５台、計装系検出元弁６台）の弁に弁体、弁箱内部の腐食、５台（ベント弁１台、ドレン弁３台、計装系検出元弁１台）の弁に弁座（リップ部）の摩耗、（計装系検出元弁１台）１台の弁に弁棒曲がりが認められたため、当該弁の交換を検討	D
9	4号機	主タービン点検における高圧タービン上半ダイヤフラム浸透探傷検査において、ノズル翼部に指示模様が認められたため、当該指示模様部を補修	D
10	4号機	主タービン点検における高圧タービン下半ダイヤフラム浸透探傷検査において、ノズル翼部に指示模様が認められたため、当該指示模様部を補修	D
11	4号機	主復水器（Ａ）伝熱管の渦流探傷検査において、伝熱管14本に不入箇所が認められたため、当該伝熱管に閉止栓取付	D
12	4号機	主復水器（Ｂ）伝熱管の渦流探傷検査において、伝熱管50本に不入箇所が認められたため、当該伝熱管に閉止栓取付	D
13	4号機	主復水器（Ｃ）伝熱管の渦流探傷検査において、伝熱管11本に不入箇所が認められたため、当該伝熱管に閉止栓取付	D
14	4号機	主復水器連続洗浄装置ボール捕集器（Ａ系）点検において、ボール捕集器シャフト４本に腐食が認められたため、当該シャフト腐食部を補修	D
15	4号機	主復水器連続洗浄装置ボール捕集器（Ａ系）点検において、ボール捕集器内面のゴムライニングに剥離が認められたため、当該ライニング剥離箇所を補修	D
16	4号機	循環水系取水側配管（Ａ、Ｂ系）点検において、同配管内面に塗装剥離が認められたため、当該塗装剥離部を補修塗装	D
17	4号機	タービン建屋換気空調系ダクト点検において、地下２階の吸込口及び吹出口の各１箇所に破損が認められたため、当該吸込口及び吹出口を補修	D
18	4号機	主復水器（Ａ）点検において、ヒータードレン管防熱板止め金具に腐食及び緩みが認められたため、当該防熱板止め金具を交換	D
19	4号機	設備パトロールにおいて、原子炉補機冷却系第１中間ループ熱交換器（Ｂ）逃がし弁（F319B）に微少なシートリークが認められられたため、当該弁を点検	D
20	1.2号廃棄物処理設備	1.2号廃棄物処理建屋サービス区域排風機（Ａ）点検において、ファン軸とファンとの嵌め合い値に判定値外れが認められたため、対応検討	D
21	その他	一次水処理設備純水装置運転操作時、真空装置（Ａ）メカニカルブースタポンプ（Ａ）が起動しなかったため、制御回路を調査及び対応検討	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３