不適合管理委員会報告情報（平成18年10月23日分）｜原子力

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平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１８年１０月２３日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成18年10月23日（月）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

　　区分２　：　該当なし

　　区分３　：　該当なし

その他　：　２０　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	原子炉建屋内ケーブルトレイ点検において、同建屋２階のケーブルトレイにトレイカバー、プルボックス蓋の脱落及びトレイカバー取付ボルトの紛失が認められたため、当該不良箇所を補修	D
2	1号機	換気空調系環境改善用冷却水系冷凍機（Ａ）が「潤滑油温度高」で停止したため、調査及び当該冷凍機を点検	D
3	1号機	中性子計装系局部出力領域モニタ（３２－５７Ｄ）において、指示値不良が認められたため、当該モニタをバイパスし、電気特性試験を実施	D
4	1号機	設備パトロールにおいて、給水・復水系高圧復水ポンプ（Ａ）の軸封部潤滑水供給配管用サポートの取付ボルト１本が折損していることを確認したため、当該ボルトを交換	D
5	2号機	取水設備点検用門型クレーン点検において、主巻上げ装置用ブレーキの電気品箱が脱落していることを確認したため、当該電気品箱を交換	D
6	2号機	非放射性ドレン移送系において、「復水器ボール捕集器ピット水位高」表示が発生したことから、確認したところ、復水器ボール捕集器サンプポンプ（Ｂ）吸込ストレーナに詰まりがあるものと考えられるため、当該ストレーナを清掃	D
7	3号機	タービン建屋換気空調系復水器室空調機（Ａ－２）ファン用電動機点検において、回転子軸の羽根車嵌め合い部外形寸法に判定値外れが認められたため、当該軸を補修	D
8	3号機	設備パトロールにおいて、復水ろ過装置プリコート材供給タンクに液位上昇傾向が認められたことから、確認したところ、プリコート材供給タンク液位計洗浄水入口弁（AO-F165）及び同入口元弁（F166）にシートリークがあるものと考えられるため、当該弁を点検	D
9	3号機	原子炉建屋付属棟廃棄物処理エリア換気空調系の給排気ファン定例運転切替（Ａ→Ｂ）時、給気ファン（Ａ）の逆流防止ダンパの動作不良（開固着）が認められたため、当該ダンパを点検	D
10	3号機	コントロール建屋換気空調系常用電気品室給排気ファン定例運転切替（Ａ→Ｂ）時、排気ファン（Ａ）の逆流防止ダンパの動作不良（開固着）が認められたため、当該ダンパを点検	D
11	4号機	電動機駆動原子炉給水ポンプ（Ｂ）用電動機点検において、回転子バーの一部に緩みが認められたため、回転子バーを補修	D
12	4号機	タービン補機冷却系ポンプ（Ｃ）用電動機点検において、回転子バーの多数に緩み、及び空気冷却器取付部のゴムパッキンに劣化が認められたため、回転子バー緩み箇所を補修、及び空気冷却器ゴムパッキンを交換	D
13	4号機	主発電機の集電環（コレクタリング）側軸受け部点検において、内側油切り、外側油切り、及びシールケースの取付ボルト用絶縁ワッシャー、絶縁ブッシュに割れ、欠損が認められたため、当該絶縁ワッシャー、絶縁ブッシュを交換	D
14	4号機	主タービン点検における低圧タービン（Ａ）外部車室の浸透探傷検査において、指示模様が認められたため、当該不良箇所を補修	D
15	4号機	原子炉隔離時冷却系ポンプ駆動用タービンの蒸気止め弁（MO-F400）点検による弁箱内の浸透探傷検査において、指示模様が認められたため、調査及び対応検討	D
16	4号機	原子炉隔離時冷却系ポンプ駆動用タービン点検によるタービン車軸ウォームギヤ（ねじ歯車）部の浸透探傷検査において、ギア歯面に指示模様が認められたため、調査及び対応検討	D
17	4号機	復水系配管の肉厚測定に伴う対象配管の調査において、現場配管の３箇所に配管識別表示番号の誤表示が確認されたため、当該誤表示番号を正規表示に訂正（検査を行う場合の確認は、配管施工図及び配管計装線図等を用いるとともに対象配管前後の弁等機器番号確認による現場照合を行っている）	D
18	4号機	設備パトロールにおいて、残留熱除去機器冷却系（Ａ系）流量検出器（FT-003A）のベント及びドレンラインのドレンファンネルより微少な水の漏えいが認められたことから、当該流量検出器のベント弁、またはドレン弁にシートリークがあるものと考えられるため、当該弁を点検	D
19	4号機	原子炉圧力容器の水抜き時、残留熱除去系の停止時冷却系外側隔離弁（MO-F025A）を全閉としたにもかかわらずシートリークが認められたため、当該弁を点検	D
20	4号機	停止中の非常用ガス処理系において、同系「換気ファン（Ａ）軸受冷却用水槽水位低」表示が発生したが、確認したところ、水位は正常であることから、同軸受冷却用水槽水位スイッチ（LS-032A）の動作不良と考えられるため、当該液位スイッチを点検	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３