不適合管理委員会報告情報（平成18年7月11日分）｜原子力

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平成１８年度不適合管理委員会報告情報（平成１８年７月１１日分）

◆ 不適合とは、本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）を言います。法律等で報告が義務づけられているトラブルから、発電所の通常の点検で見つかる計器や照明の故障など、広い範囲の不具合事象が対象になります。

平成18年7月11日（火）に不適合管理委員会で審査された不適合事象は、下記のとおりです。

　　区分１　：　該当なし

区分２　：　１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	定期検査中の１号機において、非常用炉心冷却系ストレーナ取替工事にともなう圧力抑制室内の清掃作業などを４月25日より実施し、本日、圧力抑制室内の最終点検を実施した結果、テープ片（最大約６cm×約５cm）、バインド線（長さ約20cm×直径約２mm）、糸状のもの１本（長さ約90cm）など合計約4.3グラムを確認・回収した。回収物は、前回点検で確認しにくい部位にあったものが、圧力抑制室内の水の動きにより移動してきたものと推定される。今後も、引き続き異物混入防止対策を実施	As	・7月10日公表済　(PDF67.5kB)

　　区分３　：　該当なし

その他　：　１１　件
No.	号機等	不適合件名	グレード	備　考
1	1号機	中性子計装系局部出力領域モニタ（LPRM ３２－３３Ｄ）の検出器とケーブル側コネクタとの接続時に、検出器側コネクタが脱落したため、当該コネクタを取替後、当該モニタの電気特性試験を実施、及び点検対象（今回の定期点検で取替を実施したLPRM）のＬＰＲＭ類似箇所を点検	D
2	1号機	主復水器漏えい確認試験による復水器真空ポンプ運転時に、セパレータタンクの液位計より水の漏えい（約4.06リットル：汚染なし）が認められたため、汚染検査（汚染なし）後、漏えい水を除去及び液位計漏えい箇所を補修	D
3	1号機	主タービン振動（１～３軸受）記録計（MR606）において、記録用紙の送り不良が確認されたことから、調査したところ記録用紙が二重に巻込んだものと考えられるため、記録用紙を再セット	D
4	1号機	設備パトロールにおいて、発電機軸密封油装置密封油真空ポンプのドレン受けのドレン排出配管に詰まりが認められたため、当該ドレン排出配管を清掃	D
5	1号機	設備パトロールにおいて、非常用ディーゼル発電設備（Ｂ系）燃料移送ポンプ吸込圧力計（PI082B）に指示値不良（オーバースケール）が認められたため、当該圧力計を点検、補修	D
6	2号機	設備パトロールにおいて、原子炉建屋換気空調系主蒸気管トンネル室空調機用電動機（Ｂ）の端子箱よりフレキシブル電線管接続部の脱落が認められたため、当該フレキシブル電線管を補修	D
7	3号機	復水ろ過装置点検のための安全処置実施時、復水ろ過装置制御盤内制御ケーブル端子３個の端子締付けねじの不良（ねじ頭部溝の変形）が認められたため、当該端子締付けねじを交換	D
8	4号機	タービン建屋計装用圧縮空気系配管分岐箱内空気ヘッダ圧力計２台（PI-516、PI-518）の漏えい確認試験において、両圧力計の空気入口弁のグランド部より空気の微少漏えいが認められたため、当該グランド部を点検、補修	D
9	4号機	タービン建屋計装用圧宿空気系空気配管分岐箱内空気ヘッダ圧力計（PI-534）の交換時、配管継手に一部に割れが認められたため、当該継手を交換	D
10	4号機	設備パトロールにおいて、プロセス放射線モニタ系の排気筒入口放射線モニタサンプル装置のサンプル流量が定格流量であるにも係わらず、サンプル圧力に揺動が認められたため、調査及び対応検討	D
11	3.4号廃棄物処理設備	高電導度廃液系の濃縮処理運転前の濃縮装置（Ａ）において、「濃縮装置調節計故障」表示の発生、「濃縮装置（Ａ）蒸発缶液位不足」表示灯の点灯、及び濃縮装置（Ａ）蒸発缶液位調節器（LIC368A）の制御切替（手動→自動）の出来ないことが認められたため、調査及び当該蒸発缶液位調節器を点検	D

【凡　例】

公表区分	事象の概要	主な具体例
区分１	法律に基づく報告事象等の重要な事象	・計画外の原子炉の停止　・発電所外への放射性物質の漏えい　・非常用炉心冷却系の作動　・火災の発生　　など
区分２	運転保守管理上、重要な事象	・安全上重要な機器等の軽度な故障　　　（技術基準に適合する場合）　・管理区域内の放射性物質の軽度な漏えい　・原子炉等への異物の混入　　など
区分３	運転保守管理情報の内、信頼性を確保　する観点から速やかに詳細を公表する	・計画外の原子炉または発電機出力の軽度な変化　・原子炉の安全、運転に影響しない機器の故障　・主要パラメータの緩やかな変化　・人の負傷または病気の発生　　など
その他	上記以外の不適合事象	・日常小修理　　など

【原子力発電所における不適合事象の是正管理】

　原子力発電所では、設備の健全性を維持し、安全運転を継続するため、発電所設備の定期検査や運転中の巡視点検、定例試験、点検・修理等を行っております。その中で、「不適合」が発見された場合には、「不適合管理マニュアル」に基づき、必要な是正措置を講じることとしております。
　＊　「不適合の定義」（JEAG4101-2000より）
　　　本来あるべき状態とは異なる状態、もしくは本来行うべき行為（判断）とは異なる行為（判断）

○　不適合管理グレード分け（不適合管理委員会にて決定）

管理グレード	主な具体例
Ａｓ	・法令、安全協定に基づく報告事象　・プラントの性能、安全性に重大な影響を与える事象
Ａ	・保安規定に関わる不適合事象　・定期検査工程へ大きな影響を与える事象
Ｂ	・国の検査等で指摘を受けた不適合事象　・運転監視の強化が必要な事
Ｃ	・品質保証の要求事項に対する軽微な不適合事象
Ｄ	・通常のメンテナンス範囲内の事象
対象外	・消耗品の交換等の事象

（お問い合わせ）
　福島第二原子力発電所・広報部・企画広報グループ
　電　話　０２４０－２５－１３５３