当社は、第22回「原子力安全・品質保証会議」を5月28日に開催いたしました。
 本会議は、原子力安全と品質保証に関する取組みについて、有識者の方に、総合的に審議していただくことを目的としています。また、後半では、柏崎刈羽原子力発電所の現況等について報告しました。

1.開催日時等

日 時
平成22年5月28日(金) 14時00分~17時00分
場 所
東京電力株式会社 本店
出席者
(議 長)矢川 元基 東京大学 名誉教授
(敬称略)
(委 員)犬伏 由利子 消費科学連合会 副会長
河野 武司 慶應義塾大学法学部 教授
鈴木 和幸 電気通信大学電気通信学部 教授
高倉 吉久 東北放射線科学センター 理事
竹野下 喜彦 弁護士
【当社側同席者】
清水社長、武黒副社長原子力・立地本部長、武藤常務原子力・立地副本部長、武井常務、立地地域部長、原子力設備管理部長、原子力・立地業務部長、原子力品質・安全部長代理、原子力運営管理部長、原子燃料サイクル部長、資材部発電設備調達センター所長、原子力品質監査部長、福島第一原子力発電所長、福島第二原子力発電所副所長、柏崎刈羽原子力発電所長

2.矢川議長ご挨拶

 柏崎刈羽原子力発電所は、順調に立ち上がっており、また、プルサーマルへの取組みの話もあり、嬉しいことと思う。本日のテーマは、協力企業の話であるが、日本の場合、伝統的に「和」と「協調」があるので、単に表面的なことばかりではなく、心理的な面も含めて議論したい。

【会議の様子】

会議の様子

3.議事等

(1)審議・報告事項

1 第21回原子力安全・品質保証会議議事録の確認について(審議事項)

標記議事録について審議、了承。

2 平成21年度下期テーマ監査結果について(審議事項)

標記テーマ「原子力保全部門と協力企業との連携(保全計画の策定、設計管理および調達管理の視点)について」の監査結果を会社側より報告し、審議、了承(監査結果の概要は別添PDFファイル参照 )。なお、監査結果に基づく課題については、今後、フォローアップを予定。

(主なご意見)

  • 原子力発電所は、安全第一であり、「止める。冷やす。閉じ込める。」ことは、確立されていると思っている。今後は、保全費用の低減についても考慮せねばならない。福島第一、第二原子力発電所では不適合事象も減り、稼働率の向上も評価できる域にあるので、ぜひ新たな検査制度(定期検査時期の延伸)を実現してほしい。
  • 定期検査の内容について、安全に係わるものと、そうでないものとに分類し、明確に指示できれば、現場で作業している人にも分かりやすくなる。
  • 原子力安全に関連する指標等への取組みも大切なことである。
  • 複数年にわたる受注が確保されれば、受注した協力企業も安心して仕事に取組める。単年度の受注の場合よりも、人のつながりが増し、お互いの信頼が増す。結果として、安全・安心につながる。

(総括コメント)

  • 今回の審議で、初めて原子力安全を前提とした「合理化」「最適化」「稼働率」という、コストパフォーマンスの話を議論したが、世界的なデータの収集や、IT化を進めることで、うまく構築してほしい。
  • 人の問題については、「和」を重視し、協力企業とのコミュニケーションのあるべき姿や、力量、知見について、次の世代にしっかりと伝えていくことが大切。
  • 広報については、一般の人によく理解してもらえるように考えるべきである。

3 平成21年度下期テーマ監査の「監査結果から抽出された本部大で検討すべき課題」を踏まえた取組み計画(審議事項)

会社側より説明し、審議、了承。

4 平成21年度上期テーマ監査結果に基づく課題等のフォロー状況について(審議事項)

会社側より説明し、審議、了承。

5 テーマ監査の「監査結果から抽出された本部大で検討すべき課題」を踏まえた取組み結果(審議事項)

会社側より説明し、審議、了承。

6 平成22年度上期監査テーマの選定について(審議事項)

監査テーマ候補として、会社側より、「原子部門の横串組織の機能発揮状況について」を提案し、審議、了承。

7 柏崎刈羽原子力発電所の現況について(報告事項)

発電所の最新状況について、会社側より説明し、報告。

8 福島第一および第二の耐震安全性評価結果中間報告書(改定版)等の一部修正(報告事項)

上記について、会社側より説明し、報告。

9 中国電力(株)島根原子力発電所の保守管理不備等に関する当社の状況について(報告事項)

上記について、会社側より説明し、報告。

(2)次回の予定

 第23回会議は、今年11月、本店において開催予定。

以 上