第19回「原子力安全・品質保証会議」の開催について
当社は、第19回「原子力安全・品質保証会議」を11月27日に開催いたしました。
本会議は、原子力安全と品質保証に関する取組みについて、有識者の方に、総合的に審議していただくことを目的としています。また、後半では「新潟県中越沖地震危機管理検証委員会」として柏崎刈羽の復旧状況等を報告しました。
1. 開催日時等
- 日 時
- 平成20年11月27日(木) 14時00分~16時30分
- 場 所
- 東京電力株式会社 本店
- 出席者
- (議 長)矢川 元基 東京大学 名誉教授
- (敬称略)
-
(委 員)犬伏 由利子 消費科学連合会 副会長
河野 武司 慶應義塾大学法学部 教授
鈴木 和幸 電気通信大学電気通信学部 教授
高倉 吉久 東北放射線科学センター 理事
竹野下 喜彦 弁護士 -
【当社側同席者】
清水社長、武藤常務原子力・立地本部副本部長、内藤常務、企画部長、原子力・立地業務部長、原子力品質・安全部長、立地地域部長、原子力運営管理部長、原子力設備管理部長、原子力品質監査部長、福島第一原子力発電所長、福島第二原子力発電所副所長、柏崎刈羽原子力発電所長
2.矢川議長ご挨拶
本日は清水社長体制になってから初めての会議である。本会議は平成14年にスタートして6年になるが、この間、東電原子力関係の安全・品質は、東電執行部、原子力・立地部門、原子力品質監査部の方々の努力により、大変良い方向に進んできたものと感じている。
本日、会議の前に視察した中央給電指令所において、福島第一、福島第⼆がフル稼働している状況、および柏崎刈羽が当然ながら全く稼働していない状況を、リアルタイムで確認することができた。柏崎刈羽は、新潟県中越沖地震の被災から2度目の冬を迎えることになる。復旧・運転再開に向けて、なにとぞ頑張ってほしい。
【会議の様子】
3. 議事等
(1)審議・報告事項
1 第18回原子力安全・品質保証会議議事録の確認について(審議事項)
標記議事録について審議、了承。
2 平成20年度上期テーマ監査結果について(審議事項)
標記テーマ「原子力発電所の運転と保全の連携について」の監査結果を会社側より報告し、審議、了承(監査結果の概要は別添PDFファイル参照 )。なお、監査結果に基づく課題については、今後、フォローアップを予定。
(主なご意見)
- 運転と保全の連携について新しく導入された方式であるWP/CP※について、保全に関わる協力企業や地元へ趣旨をよく説明し理解が進むように努めるべき。
- 3発電所間でWP/CPの運営状況は異なる点もあるが、良い点を組み合わせて標準化する方向であるとのことであり、本店も含めて、その方向性で推進していくべき。
- 当直の3交替制から2交替制への移行は、概ね良好であるとの印象である。
- 発電所間の人事交流を促進することが、3発電所における業務の標準化に資するのではないか。
- 福島側の発電所から柏崎刈羽への応援が協力企業も含めて行われているが、そのために福島側が手薄となって地元が不安にならないよう、十分に配慮すべき。
- 経年設備における被ばく線量については、現状も法令を遵守してはいるが、可能な設備的対策をさらに講じることにより、労働環境の向上に努め、作業を行う人たちの安心感も高めるべき。
※WP:ワークパッケージ(保全計画)
CP:クリアランスパッケージ(安全処置)
(総括コメント)
- 運転と保全の連携に関する取り組みに対する評価については、今回の監査結果において報告された方向性で良いが、上記意見も踏まえ、今後の活動を引き続き進めてもらいたい。
3 平成20年度下期監査テーマの選定について(審議事項)
監査テーマ候補として、会社側より、「原子力部門の要員確保と人材育成について」を提案し、審議、了承。
(主なご意見)
- 広報部門の事務系職員に対する放射線教育についても対象とすべき。
4 柏崎刈羽原子力発電所の現況について
発電所設備の復旧状況、点検・評価の進捗状況、耐震強化工事の状況などについて会社側より報告。
(主なご意見)
- 柏崎刈羽の土木建築に関する復旧作業で人身災害が発生している。不安感を醸成しかねないので、原因をよく検証して、安全に実施して欲しい。
(2)次回の予定
第20回会議は、来年5月頃、本店において開催予定。
以 上